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19/12/13[徳島]“ボールを大事に”を貫きながらバージョンアップ

GKからのビルドアップに注力

 徳島スタイルの大前提は“ボールを大事にすること”。ただ、コンセプトは一貫しているものの、リカルド・ロドリゲス監督は少しずつ変化を加えてきた。17年はプレッシングと攻撃的SBを軸にした組織作り、18年は戦術要素を増やして敵陣に押し込みながらアタッキングサードを崩す方法を模索した。そして、今季は「ビルドアップでしっかり突破できなければ効果的な攻撃まで持ち込めない」(ロドリゲス監督)とGKも含めた後方からの組み立てに注力。相手を自陣に引きこみながら、巧みな試合運びを積み上げてきた。

 また、攻撃と守備はひとつながり。試合に応じて最適な守備戦術を整える。[3-4-2-1]の基本布陣から[5-4-1]で堅く守る試合もあれば、[4-4-2]の可変式を選択する試合もある。攻守ともに変幻自在であり、戦術の幅は広い。

J1昇格のための3要素

 湘南戦を展望すると、3つの要素が浮かび上がる。1つ目の要素は、ビルドアップ。前述のとおり、今季の軸はビルドアップ。湘南スタイルのプレッシングは脅威だが、それをかいくぐれば好機創出の可能性は広がる。とはいえ、慣れるまでの立ち上がり20分ほどは鬼門。安全策をとるのか、それとも相手の力を利用して裏返す術をスタートから選択するのか。司令塔・岩尾の試合運びもカギになるだろう。

 2つ目の要素は、得点を奪う策。最も期待値が高いのは、リーグ戦で7得点12アシストを記録した野村のチャンスメーク。また、プレーオフ1回戦で負傷離脱した渡井もリーグ戦で6得点4アシストを記録しており、合流が間に合えば鉄板の2シャドーが復活する。そして、圧倒的なストロングポイントが左WBの杉本。リーグ戦では特長のドリブルを武器に4得点6アシスト。途中出場ながらプレーオフ2回戦でコンディション不良から復帰しており、起用方法にも注目。そして、最終的に仕留めるのが河田。外国人ストライカーのような感性を持ち、ハマったときの決定力は抜群だ。

 3つ目の要素は、ラスト10分。最高の試合運びができたとして、終盤のパワープレーをいかにしのげるかどうか。小柄な選手が多い中、186cmのバイスが担う役割は大きい。そして、そのこぼれ球を全員が集中して拾い続けること。

 この3要素が整えば、徳島はJ1昇格を成し遂げるだろう。

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