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18/10/06[東京V]「決断をするのは監督で、それを当てるのは選手」。東京Vのロティーナ監督、指揮官としての哲学を語る

 東京Vのロティーナ監督が6日に味の素スタジアムで行われる甲府戦を前に、指揮官としての哲学を語った。

 東京Vは前節のアウェイ栃木戦において、ピッチコンディションに苦しんだことでシュート数16対4と栃木に圧倒されながらもスコアレスで試合を進め、終盤にCKから劇的な決勝ゴールを奪った。その決勝点は、84分に交代投入した林陵平がその3分後にヘディングをたたき込んだもの。もしこの試合が引き分けに終わっていたら、自動昇格枠の2位とは勝点5離されていたところで、まさにギリギリの決断が奏功した形だった。

 実はこの時、林陵平より前に藤本寛也が交代の準備をしていた。これが3枚目の交代だったが、林陵平はそこで気持ちを切らさなかった。「ロティーナはいきなり考えが変わったり、パッと閃いて交代を変えることがある」ことを知っていたといい、「呼ばれた時には心も体も準備ができていた」からこそのゴールだった。

 そこでロティーナ師にその場面を振り返ってもらった。「寛也を入れて布陣をあまり変えずにより攻撃的にしようと思ったが、残り時間を考えてFWの選手を入れた」という。では「そう思い直したのは、神のお告げか、それとも第六感の閃きか?」。そう問うと百戦錬磨の知将は「ディオス(スペイン語で神)?、フフフ」と笑いながらこう答えた。

「決断をして、今回はたまたま当たった。当たらないこともある。結局、決断をするのは監督で、それを当てるのは選手だ」

 ロティーナ師にとって、監督の決断には神も第六感も関係ないようだ。「試合で起こっていることを分析することが重要です。ボールを支配して、やりたいプレーはできていたが、チャンスを作れなかった。相手はカウンターでチャンスを作っていた。その状況で(藤本)寛也を入れたらプレーは増えるかもしれないが、それより少ないプレーでもゴールを決められるFWの選手を入れた」と、あらためて詳細に説明してくれた。

 今節の相手は、リーグ戦では調子が上がらず14位に低迷しているとはいえ、天皇杯ベスト8進出、ルヴァンカップの2試合を含め公式戦5戦無敗と昨年までJ1の力を取り戻しつつある甲府。難しい試合になることは間違いなく、試合中の指揮官がいかなる決断を下していくのか注目したい。

文:芥川和久(エルゴラッソ東京V担当)

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