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15/12/13[澤さんペルー私信]第6回「歯もマスコットになるペルーリーグのシーズン終了。ペルーのCSはどんな形式?」

 2013年まで柏レイソルで活躍した澤昌克選手は、現在ペルー1部リーグのデポルティーボ・ムニンシパルでプレーしています。このインタビューシリーズでは、地球のほぼ反対側でプレーする澤選手の“いま”を、澤選手ならではのエピソードも交えてお伝えしていきます。また掲載の間隔が空いてしまった第6回目は、「歯もマスコットになるペルーリーグのシーズン終了。ペルーのCSはどんな形式?」。ついにペルーリーグも1シーズンが終了。振り返っていただきましたが、すぐに話が脇道に逸れて…。(写真提供:澤昌克)

--1シーズン、お疲れ様でした。ペルー1部、デポルティーボ・ムニンシパルの前期は7勝7分2敗で3位、後期は4勝6分6敗で12位。通算6位でした。澤さんは29試合に出場して5得点。チームで4番目の出場数でした! では、まずは今シーズンの感想を。
「すぐに終わっちゃった感じですね。最終戦が11月23日でしたから。唯一、延期されないで予定どおり試合が進んだんですよ。オフが早い!」

--日本くらい早いですね…。
「ただ、チャンピオンシップは開催されている途中です。前期優勝、後期優勝、カップ戦優勝、通算勝ち点1位の4チームが戦うチャンピオンシップです。首都のリマのチームも残っているから、チャンピオンシップは盛り上がるんじゃないでしょうか。日本は地方クラブでも人を呼べるけれど、ペルーでは、なかなか人が集まらないんですよ。人気は、偏っています。地方のクラブでも、経済的に恵まれているクラブはいい選手がいて勝てる。ただ歴史が浅いから、サポーターの数が少ないんです。例えばサン・マルティン大学のチーム(ウニベルシダ・サン・マルティン)のサポーターは数人しかいない。ちなみにサンマルティン大学のマスコットは、歯! ピッチ横では歯が踊っているし、歯が悲しんで、それに喜んでいます(笑)。それと、サポーターと、選手の家族。100人くらいなんですよ、観客が…」

--マスコットが歯…。まさか本当にそんなことが…HPにありました! 本当に歯だ!(本当に歯)。ペルーは何でもありですね。話は戻しまして…コパ・スダメリカーナ出場権獲得、おめでとうございます!
「これは本当に大きい! チームは30年以上、国際舞台から離れていたんです。歴史的な快挙と言えます。スダメリカーナは、リベルタドーレスが始まるもっとあと、夏に始まります。だからそこまでチームを完成させる時間もある。そういう意味ではいいですね。スダメリカーナに向けていきなり補強してチームがまとまっていないで臨むより、国内の試合をやってチームを完成させられるというメリットがあります」

--6位での進出なんですよね。
「チャンピオンシップで1位と2位になったチームが、リベルタドーレスに出場できます。3位はプレ・リベルタドーレスに。そして、4位から7位がスダメリカーナに出られるんです。俺らは、6位に入った。前期の貯金が大きかったですね。前期と同じようにしていれば、4位以内に入ってチャンピオンシップの可能性もあったとは思いますが、チームの選手層も薄かったので。昇格したチームの前期ということで、相手も対応しきれていなかったんだと思います。でも、後期では2巡目で状況が変わりました。それに、3,000mとか、標高の高いところでの試合も増えた。やっぱり平地のチームが高地で戦うときはは厳しいですね。まあ、高地のチームも平地に来ると意外と動けないんですが…。高地は酸素濃度が薄いから、慣れることはできるけれど、そのぶん筋肉量が減るんです。圧力が少ないから。ただ平地だと、普通の空気濃度と湿気の多さで体が重くなって、高地に順応している体だと逆に動けなくなります。高地の選手は、低地では動けない。高地だと、平地の俺らが動けなくなる…。水の中の魚と、溺れている魚くらい、本当に違うんです。2,500mくらいなら気合いでできるけれど、3,000mを越えると厳しいです…」

 

--プレーのほうはどういう感触でしょうか。
「後期になってからの位置だった、3バックの中盤左ウイングというポジションで、正直うまくなじみきれないのはありました。右利きですしね。上下動についてはできるけれど、あまりにも後ろでボールをもらうと、ただ味方に預けるだけになったり、アグレッシブに出て行けずに安パイのプレー選択になりました。自分が出ているときに失点はあまりしないんですが、攻撃でかみ合わないことも多かったです。しかも後期はチームの調子が悪かったし、全体的にもパフォーマンスが下がりました。それにFWの位置で、ぶっつけ本番で出たこともあったんですが、うまく試合に入っていけなかった。そのあと、『次はFWだ』と思っていたら左サイドで起用されたりとか、なかなかプレーを整理できませんでした。コンディションは悪くないのに、パフォーマンスが上がらなかったんです。もっとゴールに絡みたかったですね」

JICAの隊員としてペルー在住の方。澤さんファン!


--チームとしての調子が上がらなかったのは、どこに原因があるのでしょう。
「後期になってボールを持てるようになったんです。その時間が長ければ疲れないんですが、攻撃でも全体的に間延びしているときがあったり、守備でも無理にプレッシャーを掛けていって交わされ、バランスを崩したり。画に描いたような失点を繰り返しました。そうしていると、守り方のコンパクトさもなくなっていきました。チームみんながそういった原因に気付けたのが、後期半分を過ぎたくらい。そこからは『攻守にコンパクトに、一緒に戦おう』、『立て直そう』という話になった。それで最後、どうにか6位に滑り込みました」

--では、個人的なプレーで一番印象に残っているのは。
「やっぱりウニベルシタリオ・デポルテス戦でのゴールですね。サイドで足を出したら、相手のクリアが自分の足に当たってゴールに吸い込まれました。あれが一番。決勝ゴールになったし、前期の連勝の良いリズムを作れたのはあの勝利のおかげでしたから。でも、変なゴールだったなあ。もうできないだろうなあ」

--そういえば、盟友の選手が引退されるんですよね。
「そう、キャプテンが引退します。今月、昔のチームメートも呼んでラストマッチを開催するそうです。そこにお呼ばれをしたから、楽しみですね。アミーゴなので。ただ、寂しくなります…。キャンプの相部屋が変わるから…(笑)。いつも相部屋が41歳のおじちゃんだった。41才、すごいですよね。ちゃんと練習しているし、オンとオフの仕方が分かっています。そこまでできるのは、メリハリを付けてやっているから」

--先ほどマスコットが歯である話を聞きましたが、試合でのアクシデントは頻発しているのでしょうか。
「それは、こっちだからしょうがない。ツーボール(ボールがピッチ内に2個入ってしまうと中断)ならぬ、スリーボールということもありました。日本だとボールボーイは中立でなければいけないけれど、こっちはあからさまなんです。こっちのボールボーイはホームチーム専用で、隠したり、適当なところに投げたり、こっちはフェアプレーなんてないですよ」

--スリーボールは聞いたことがないです…! では、来季については。
「来季のことは完全には決まっていないです。今度、会長と話をして、話がまとまるかどうか。できれば残って、コパ・スダメリカーナ出たいです。優勝すれば日本開催のスルガ銀行杯に出られます。日本に行けるというモチベーションは高い!」
※取材後、契約を更新!

 

--では、これからの予定は…。
「ジムトレーニングを1カ月くらいがんばって、キャンプに入ります。足の強化をしておかないと」

(BLOGOLA編集部)

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