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20/01/06【天皇杯】神戸が天皇杯制覇。クラブ創設25年目で悲願達成

(写真:Getty Images)

 晴天下の新国立、緑の芝生が勝者を称えるように鮮やかに映えた。喜びを解放させる神戸の選手やスタッフ。スタンドには港町の新たな冒険の“出航”を告げるごとく“深紅”の大旗がはためく。ルーカス・ポドルスキは長くチームを支えてきた大渕貴生チーフマネージャーと記念撮影。クラブやファンのマインドとともにあり続けた小川は泣いた。

 クラブ創設25年目でつかんだ初栄冠。史上最高の歓喜だった。

 昨季神戸に加入し、今季は主将としてチームを引っ張ったアンドレス・イニエスタ。決勝も圧巻のプレーでけん引した背番号8は言う。試合に出場した選手、見守った選手、そして、「このクラブを陰で支えている人たち、みんなで獲ったタイトル」。

 1995年に創設された神戸。その始動初日に阪神淡路大震災が発生した。応援歌“神戸讃歌”に込められた思い、それと向き合ってきた小川はかみしめる。

「やっと獲れた。自分たちはサッカーでしか返せないことを分かっていた。ファン・サポーターのうれしそうな顔も見れた。その思いはすごくうれしかった」

 選手が背負った使命感の種類やバックボーンは異なる。それでも初タイトルという唯一無二の結果のために、それぞれが自らの役割と真剣勝負してきた。自身にとっても初タイトルだった酒井は「結果に悔いがないようにプレーしようと決めていた」と話す。今夏加入して以降、チームのハードワークをけん引、駆け抜けた先に待っていた至福のとき。試合後の背番号24は穏やかな笑顔を見せた。

 88分に出場した安井は神戸の下部組織出身だ。「ユース出身者でピッチに立てたことはよかったし、やってきたことは間違いなかった。(ユースの先輩の)岩波くん(現・浦和)や(小川)慶治朗くんを見て頑張ったように、僕もそういう存在になりたい」と思えた。

 翌2日、地元で開催された報告会には3,000人のファンが集結。歓喜を祝福するように汽笛が鳴った。

文・小野 慶太

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