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19/12/16【日本代表】日本の伸びシロ。仲川輝人、代表仕様の「JリーグMVP」

(写真:Getty Images)

 5-0で勝利した14日のE-1香港戦、前線を担ったメンバーの中で、唯一得点がなかった。ゴールどころか、シュートもゼロ。今季J1のMVPに輝いた仲川輝人。日本代表デビューは、ホロ苦スタートとなった。

 7日のJ1最終節で横浜FMが優勝。その翌日朝には韓国・釜山に飛び、夕方からトレーニング。夜は宿舎で、東京で行われたJリーグアウォーズと中継をつなぎ出演。MVPと得点王をダブルで受賞した。慌ただしい中で始まった代表活動だったが、ここ釜山での仲川を日々見ていて、あることに気がついた。

 こんな短い期間ながら、彼は変わろうとしている。

 具体的に何の変化か。それはプレーマインドである。今季J1を席巻したのは、スピーディーな縦突破。右サイドのワイドな位置に張り、そこを出発点に直線的に動く。横浜FMの前線は、ある意味で複数のパターン攻撃で成立している。チームが掲げる大枠の中で、仲川の推進も生きていた。

 不完全燃焼に終わった香港戦。彼は言い切った。

「チーム(横浜FM)での特徴的な動きは、忘れるようにしたい。代表のシャドーで生きる動きを見いださないといけない」

 輝きを放った今季のプレーだけに、固執していない。実際に香港戦では異なる表情も見せている。ワイドな立ち位置ではなく、中央寄りのハーフスペースでパスを呼び込む。大外にはこちらも突破が魅力の相馬勇紀がいた。狙う空間が重なることもあったが、仲川が意図していたのはより柔軟なプレーだ。

 それを最も感じ取っていたのが、ボランチの大島僚太だった。「テル(仲川)は足元でも受けられる。もっと使ってあげたかった」。連係回数はまだ少なかったが、信頼関係がすでにある。仲川も言う。「僚太は(好パスが)出せるので。目が合ったときに自分が動き出せるか。出し手と受け手の関係。そこはもっとよくなる」。

 代表デビューでいきなりガッチリとマンマークに遭った。「徹底的でここまでのは初めて」と本人も苦笑い。ただ、無得点でも心は明るい。「楽しかった。あとは結果。もっとどん欲に求めたい」。明晰に話すことができ、しかもポジティブ。数字に表れていない感触が、そこにはある。仲川輝人。あらためて、期待していいタレントだ。

文・西川 結城

日本代表関連の生放送予定 

EAFF E-1 サッカー選手権2019 決勝大会
・日本 vs 韓国
 12月18日(水)夜7:00〜(生中継 フジテレビ系)

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