日本代表・Jリーグ日本代表・Jリーグ

19/11/26【Jリーグ】“首位・横浜FM”の本質が凝縮された仲川のスーパーゴール

(写真:Getty Images)

 23日のJ1第32節。アウェイで松本と対戦した横浜FMは1-0で勝利し、首位に立った。決勝点を奪ったのは今季好パフォーマンスを見せ続けている仲川輝人だった。

 2試合連続のスーパーゴールだった。前節の札幌戦では自陣からの驚異的なドリブルでゴールを決めていた仲川。今度は松原からのパスを右サイドで受けると、二人の間を抜け出して中央にカットイン。追ってくる一人を寄せつけず、スライディングもまるで意に介さないようにかわし、二人が寄せ切る前に左足でゴールを決めた。「ここ最近は早い時間に得点を取れているし、それで流れを自分たちに持ってこられているのが勝てている要因。理想としては早く取りたい」。試合前にそう話していた仲川が開始わずか1分半足らずで決めたゴールだった。

 試合の流れを自分たちに持ってくる、そしてできるだけ0-0の時間を長くしたかったはずの松本のゲームプランを崩壊させた驚異的な個の力。しかしその“個”について問われた仲川は即座にこう答えた。

「仕掛けたときにマルコス(・ジュニオール)とエリキが動き出してくれていた。それで相手が迷っているということも見えていた」

 マルコスが裏に抜け出し、エリキは一度ボールを受けに下がり、仲川が中央へドリブルを続けると見るや逆の右へ周りながら裏へ抜けようとした。確かに彼らの動き、それも一定方向ではなくそれぞれが異なる、かつボールを受けられる動きをしたからこそ、相手の仲川への寄せは遅れたのかもしれない。紛れもなく個の力で決めたゴールだが、仲間の“サポート”があったからこそ決められたゴールだったと仲川は主張した。

 それだけではない。左サイドで三度、ボールを相手に触られながらもエリキ、ティーラトン、扇原が素早い切り替えと強度の高い当たりでマイボールにした。さらに扇原がつないだボールを喜田が寄せてくる相手をブロックしながらつなぐ。そして畠中からパスを受けた松原が右斜め前の仲川へ鋭いパスを送った。「中盤での切り替えは大事になってくる」(扇原)、「素早く切り替えて早く寄せて相手のカウンターを阻止することが第一」(喜田)、「あのパスは常に狙っている形」(松原)。のちに試合をとおして感じられた、それぞれの意識があのゴールをお膳立てしていた。

 驚異的な個の力を支えたチームの貢献。言い方を換えれば、それぞれの貢献を無駄にしなかった個の力。そのゴールは今季初の首位浮上を決めるにふさわしいものだった。

文・菊地 正典

Jリーグ関連の生放送予定 

J1リーグ 第33節

・FC東京 vs 浦和レッズ
 11月30日(土)昼2:00〜(生中継 TOKYO MX、テレ玉)
・ベガルタ仙台 vs 大分トリニータ
 11月30日(土)昼2:00〜(生中継 ミヤギテレビ)

Copyright (c) Jupiter Telecommunications Co., Ltd. All Rights Reserved.