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19/09/21【ACL】これが浦和。“仲間たち”が見せた真骨頂

(写真:Getty Images)

 浦和が17日にACLベスト4進出を決めた。上海上港との準々決勝は2試合とも引き分けだったが、アウェイゴールで上回った。

 国内リーグでは7月20日の磐田戦以来、勝利に見放され、下位に沈んでいる。そんな不甲斐ないチームに対し、最近では試合中に多くの方が席を立って帰路に就く姿があった。ACL準々決勝第2戦というビッグマッチでも、火曜19時半キックオフのゲーム。客足は遠のくか―。

 それがどうだ。入場時、バックスタンド側に『THISIS URAWA』という圧巻のビジュアル、そして巨大なクラブエンブレムが選手を迎えた。入場者数は28,533人と収容人数には到底及ばなかったが、ゴール裏は赤く染まり、そのボリュームはリーグ戦と同じかそれ以上だった。勝ちたい気持ち、勝たせたい思いが、彼らの声には強く宿っていた。

「ホームの後押しを一番感じた試合。スタジアムが一体となったホームの力というのを感じられた」

 岩波の言葉は偽らざる本音だ。もちろん、勝ち上がりの理由には、大槻監督が選手たちに伝えていた戦略がある。選手たちがそれに呼応し、また戦況が変わりそうなタイミングではよく周りとコミュニケーションをとっていた。そして、「前に出ること」(大槻監督)。指揮官が選手に確認した前傾姿勢については、サポーターの声による後押しも大きかった。

 相手を呑み込むようなチャントやコールは、相手に普段どおりのプレーをできなくさせる。浦和の選手には、自信と勇気を与えてくれる。日本随一、圧倒的な声とビジュアルは浦和サポーターの真骨頂だ。

 失点して追い付かれた際、またケガの治療などで試合が中断したときにも、彼らは応援をやめなかった。“流れを相手に渡さない”。これまでの試合で出た課題を、サポーターもよく分かっていた。

「スタジアムと選手が一つになって、次のラウンドへの進出権を取ってくれたのかなと思う」

 大槻監督は、“ともに戦った仲間”に手放しで賛辞を送った。

文・田中 直希

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