日本代表・Jリーグ日本代表・Jリーグ

19/08/13【Jリーグ】3連勝の首位・FC東京。最後尾に立つルーキーの覚悟

(写真:Getty Images)

 攻撃が湿りがちだった仙台戦だったからこそ、FC東京は余計に黒子の存在が際立った。例えば、橋本。個人のプレーにとどまらず、攻守で中盤を司る役割を果たすなど、ここ最近の安定感、充実度は素晴らしい。そしてもう一人、忘れてはならない存在がいる。今季、圧倒的なプレーで敵を封じる森重の横でプレーする渡辺。まだ大卒1年目のCBだ。

 実力者、チャン・ヒョンスがこの夏に中東へ移籍した。森重と組む日韓CBコンビはJ1を見渡しても随一の盤石ぶり。その片割れがいなくなり、当然不安視された。「ヒョンスがいなくなって、一気にプレッシャーが強くなった」。素直な渡辺の感情だった。

 シーズン当初から期待された。出番を得れば、高さや速さ、パス出しとすべてにおいて能力を発揮した。しかし、転機が訪れる。第13節・C大阪戦。後半、ブルーノ・メンデスに一瞬の動きでマークを外され、失点。0-1。これがFC東京の今季初黒星となった。

 味方に励まされるも、心は泣いていた。プロの厳しさ、ミスが失点に直結するCBの切なさを実感した。「自分のせいで負けた。でもあの事実から逃げずに向き合えたことで、いまの自分がいる」。そのまま自信をなくし転落する選手もいるが、渡辺は違った。「いまの先発で経験が浅いのは自分だけ。チームが崩れれば、まず僕に目が向けられる。もう優勝を目指すのに、1年目とかは言っていられない」。腹をくくった。その気持ちの強さは、毎試合の堅守に十分表れている。

 仙台戦。空中戦で競り勝ち、対人守備でも強さを見せた。「あいつは調子乗り(笑)。でも大きな戦力」(長谷川監督)。失敗を必要以上に引きずらない。それがときにお調子者に見えるが、その実、内面でしっかりいまと向き合っている。渡辺剛。若きCBにして稀有で多感なときを過ごしている。

文・西川 結城

Jリーグ関連の生放送予定

Jリーグ 第23節

・湘南ベルマーレ vs サガン鳥栖
 8月17日(土)夜7:00〜(生中継 NHK BS1)

天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会

・鹿島アントラーズ vs 栃木SC
 8月14日(水)夜6:45〜(生中継 日テレジータス
・サンフレッチェ広島 vs ツエーゲン金沢
 8月14日(水)夜6:55〜(生中継 スカイA

Copyright (c) Jupiter Telecommunications Co., Ltd. All Rights Reserved.