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19/06/08【なでしこ】新生なでしこを上位へ押し上げるのは誰か?

(写真:Getty Images)

 近年の女子W杯では、大会中に大きなインパクトを残して活躍する“ニューヒロイン”が誕生してきた。11年大会は川澄奈穂美、15年は有吉佐織がそれに当てはまるだろう。では、今大会は誰が新生なでしこジャパンを上位へと押し上げるのか。その候補は大勢いる。

 まずは女子W杯前最後の親善試合スペイン戦でゴールを決めた、菅澤優衣香(写真)が思い当たる。「前回、川澄さんが着けていた9番だから自分もヒロインになれるかな」と、日本出国前は笑っていたが、その現実味が帯びてきている。主力が固まりつつあったFW陣で、さらにポジション争いを激化させている菅澤は、先発でも途中出場でも結果を残せることを、自ら証明してきた。先発布陣を考える高倉麻子監督にとってはうれしい悩みだろう。

 その菅澤の得点の起点となった、遠藤純の勢いも見逃せない。フランスに渡ってから19回目の誕生日を迎えた遠藤は、ちょうど1年前のU-20女子W杯でも、大会前は主力ではなかった。だがダイナミックな攻め上がりと豪快な左足シュートで、ゴールをもたらすだけでなくチームの流れも引き寄せた。「周りにはうまい選手がたくさんいるので、比べ過ぎずにどんどんチャレンジしたい」と意欲的に話す“なでしこジャパンの末っ子”も存在感を増している。

 遠藤とともに、昨年のU-20女子W杯で世界一になった際の主将である南萌華も、新世代の旗手だ。岩清水梓が代表から遠ざかってから、高倉ジャパンは熊谷紗希とCBを組む選手をずっと探してきたが、ようやくここで固まったと筆者は見ている。パスの正確性など向上すべき部分はあるが、今後の成長が楽しみな選手であることは間違いない。

 阪口夢穂をはじめ、ケガを抱える選手が多い状況だけに、ニューヒロインは一人ではないかもしれない。その誕生の瞬間はいつ訪れるのか。アルゼンチンとの初戦はその観点からも見逃せない。

文・馬見新 拓郎

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