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19/02/02【ラ・リーガ】疲労の色が濃いベティス。アトレティコの圧力を受け止められるか
- カテゴリー:リーガエスパニョーラ
- タグ:ベティス、アトレティコ・マドリード
(写真:Getty Images)
正月休み以降、過密日程が続いている。カレンダーを見ると、1月3日から2月4日まで毎日どこかでコパ・デルレイかリーガが行われており休みがない。ここまで3つのコンペティション(リーガ、コパ・デルレイ、欧州カップ戦)で勝ち残ってきたベティスには疲労の色が濃く、相手のプレスに圧倒される試合が続いている。セティエン監督のチームはめったにロングボールを蹴らない。だから相手チームは決め打ちで前からプレスを掛けてくるのだが、頭と体がフレッシュならば巧みにプレスをかわしてつなぐ力と技がある。しかし、今は判断が遅れパスがブレてGK前でボールを奪われ、大ピンチを迎える、という試合が続いている。
前節のアスレティック・ビルバオ戦がそうだった。自陣深くのボールロストはムニアインのアシストとなり、あっという間に先制を許し、そのまま敗れた(0-1)。ただ、無抵抗だったわけではない。これもベティスの、ポゼッションチームの典型的なパターンなのだが、相手がボールを追わされるのに疲れた後半の残り30分間は、ほぼ相手をゴール前に釘付けにする一方的な展開になった。全力のプレスは前半で30分間ほど、後半で15分間ほどしか続かない。よって残り時間はベティスのペースとなる公算が大きい。
今週末のアトレティコ・マドリード戦でも前半の30分間、後半の15分間のシメオネ監督のチームのプレスが続く間にスコアが動くかどうかがカギになるだろう。アトレティコ・マドリードが得点すればラインを下げ、カウンター狙いに切り替える得意の態勢に入るに違いない。スペースを埋められ人数を掛けて守られると、個人打開できるFWがいないベティスは苦しい。コパ・デルレイで敗退済みでここ2週間で2つ消化試合が少ないアトレティコ・マドリードの圧力を、週中の試合から中3日のベティスが受け止めることができるか?
個に目を向けると、12月中旬に負傷した左SBジュニオールが間に合えば、大きな力になるだろう。アラベスへレンタル移籍した乾の後釜として入ったライネスは、早速積極的に顔を出し前を向いてドリブルを仕掛けるプレーを見せた。18歳で線は細いが、ハートの方は強そうだ。もっとも、プレーの特徴は乾と似ており、アジアカップ招集さえなければ乾の方が使われていたのに……と残念に思えた。パリ・サンジェルマンから加入したヘセはラス・パルマス時代にセティエンの下でプレーしており、早速今週末、出番があるかもしれない。
アトレティコ・マドリードは前節、瓜二つと言っていいプレースタイルのヘタフェに楽勝した(2-0)。やはりスタイルが同じなら個のクオリティで上回るチームの優位は動かない。守りを固め、最初のシュートで先制、2本目のシュートで追加点を取ると、あとは主導権を相手に渡してカウンター狙い。ただし、ボールを奪うと無理に点を取りに行かず、キープして時間を使い終了のホイッスルを待った。よって、シメオネのチームには珍しい66%の高いボール支配率を記録した。ケガ人続出だがサビッチの穴はヒメネス、ジエゴ・コスタの穴は新加入のモラタが埋めるだろう。ゴディンが出られないようなら、ルーカスをCBで起用し、左SBに逆足だがファンフランが入る布陣か。
文・木村 浩嗣
スペイン・ラ・リーガの生放送予定リーガエスパニョーラ第22節 ・ソシエダ vs ビルバオ |
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