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19/01/13【ラ・リーガ】世界一の称号を得たと思ったら…続くレアル・マドリーの憂鬱

(写真:Getty Images)

 CL出場権獲得を目指す5位と6位の戦いということ以外に、両チームには共通点がある。それは点が取れないこと。

 レアル・マドリードの方はFCWCで優勝し「世界一」の称号を得たと思ったら、ビジャレアルに引き分け(2-2)、ソシエダに敗れた(0-2)。首位バルセロナとの差が10ポイントとなり、リーグ優勝は絶望的だが、もう慣れっこなのか意外に淡々とこの状況を受けている。「引き分けを過小評価してはいけない」という名言を残したソラリは相変わらずほがらかだし、フロレンティーノ会長の方も沈黙を続けている。冬の移籍市場が開いたというのに、ベイルを当てにできないことがわかったというのに(16回目のケガに倒れる)、CFを補強する気配がない。危機感が見えない。

 ぼんやりと試合に入って早々に失点(ビジャレアル戦、ソシエダ戦ともに3分に先制される)。前半は反撃し同点もしくは逆転し、後半またもやペースダウンして失点する、というパターンが定着しようとしている。先制しても追加点がなかなか取れない。2点差のセーフティリードでボールを回して時間を使う展開に持ち込めない。

 “ソラリ効果”というのはどこにあるのか? 似たような状況で就任したジダンのチームが機能し始めたのは、マドリッドダービーで敗れた後、彼が物凄い剣幕で選手のことを批判してからである。記者会見という公の場で「足を入れろ!」とか「根性が足りない!」とか責めてプライドを潰すのは掟破りだが、あれがカンフル剤となった。ソラリにはどうやら戦術的な引き出しを求めるのは無理のようだから、ならば精神面で何かテコ入れすべきだと思うが。マルセロが、クロースが、モドリッチが、ソラリと衝突したイスコがつまらなそうにプレーしている。情けないチームに怒っているセルヒオ・ラモスとカルバハルが空回りしている。

 プレー面ではビニシウスがスピードに乗ったドリブルを徹底的に仕掛けることで、唯一違いを見せている。左サイドから対角線に挑んでくる1対1をベティスがどう止めるか? マンディとフランシスが2対1で対しても突破される場面はあるだろう。ただ、ビニシウスが攻撃的ゆえに、また背後のマルセロに守備のミスが相次ぐゆえに、この左サイドは弱点にもなり得る。このサイドの攻防が勝敗を決定付けることになりそうだ。

 ルーカス・バスケスが出場停止、アセンシオとベイルはケガ。[4-4-2]の右サイドあるいは[4-3-3]の右FWに誰を入れるか? 工夫のないソラリだからオーソドックスにイスコとなりそうだ。やはりケガのクロース代役はこれも当たり前にセバージョスだろう。

 ベティスの方は21得点のうちFWの得点はわずか5。ポゼッションチームらしくMFが攻守の主役となっている。前節ウェスカ戦では先制し、その後カウンターで追加点を奪えるチャンスがありながら逃し、引っくり返された(2-1)。この試合はローレンとサナブリアの2トップで、3MFに守備的MF2枚(カルバーリョ、ハビ・ガルシア)という変則的な構成だったが、見事に中盤が空洞化。ボールが持てず、せっかくのFWにボールが供給できなかった。やはりFW1枚、MF4枚(うち1人は守備的MFで1人はトップ下)という構成が最も機能する。

 リーガでここ2試合1分1敗だから今週末のホームゲームは絶対に勝ち点が欲しい。木曜日のコパ・デルレイを犠牲にしてもベストメンバーで臨んでくるだろう。カルバーリョ、ロ・セルソ、カナーレス、ホアキン(攻撃的なら。より安全にいくならグアルダード)で中盤を組んでくるはず。左サイドのジュニオールと左CBのシドニーがケガで欠場。ここにはテージョとフェダルが入るだろうが、ミスが多くて不安がある。

 ポゼッションにこだわらないソラリのチームがどこまでボールを支配できるか。カウンター狙いに専念するようだと逆にベティスの思う壺になりそうだ。

文・木村 浩嗣

スペイン・ラ・リーガの生放送予定

リーガエスパニョーラ第19節

・ビルバオ vs セビージャ
 1月13日(日) 深夜0:00〜(生中継 WOWOWライブ
・バルセロナ vs エイバル
 1月13日(日) 深夜2:20〜(生中継 WOWOWライブ
・ベティス vs レアル・マドリード
 1月14日(月) 朝4:35〜(生中継 WOWOWライブ

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