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18/12/19【クラブW杯】“もろさ”が目立つレアル。特別な策は必要ない

(写真:Getty Images)

 スペインを離れる直前のリーグ戦では19位のラージョに1-0の辛勝。その1週間前は最下位のウエスカにもアウェイで1-0。いずれも早々に先制して一方的な内容になるかと思えば、追加点を奪えず、中だるみして反撃され、決定的なピンチをしのぎ、最後は時間稼ぎの交代までして逃げ切るという展開だった。その両試合の間に挟まっているのが、欧州カップ戦でのクラブ史上最悪のスコア、0-3でのグループ最下位CSKAモスクワ相手の大敗となれば、スペイン国内で「クラブW杯3連覇危うし」という声が出ているのも当然だろう。

 監督がサンチャゴ・ソラーリに代わり、プレースタイルがポゼッションサッカーからカウンターサッカーに変わったが、強さを見せられない点では同じ。ふがいない姿にホームのファンからブーイングが起きるのも珍しい光景ではなくなった。

 いまのレアル・マドリーを形容する言葉があるとすると、それは“もろさ”。ナチョとカゼミーロが負傷中、マルセロとギャレス・ベイルは復帰と欠場を繰り返し、トニ・クロースとルカ・モドリッチは本調子ではない。精神面でもチームが一つになれてないのは、出番の少なさに不満を隠さないイスコと彼への批判的なコメントを出したマルセロ、沈黙するリーダー、セルヒオ・ラモスの姿を見ていればよく分かる。

 CL3連覇でハングリー精神を失い、クリスティアーノ・ロナウド放出後に補強がない、というフロントへの不信はくすぶったまま。C.ロナウドを失うことは年間50ゴールを失うだけでなく、闘争心と勝利への執着心を失うことでもあった。彼がエゴイスティックに、どんな大差でもゴールを奪いにいくがむしゃらさが、チームに一本軸を通していたのだった。

 ソラーリのサッカーはジダンのサッカーと同じ。攻守の切り替えを速くしたカウンターサッカーでフォーメーションも[4-3-3]と共通。新味としてはマルコ・アセンシオが3トップの一角を占めるようになり、マルコス・ジョレンテが守備的ボランチに入り、ケガ人続出の最終ラインに誰か若手が入るくらい。もしカゼミーロ、マルセロが間に合えば、顔ぶれも大差ない。ただ一つ、勝利の口火を切り、相手を突き放してくれたC.ロナウドのゴールがない。言葉は悪いが、鹿島の選手たちは16年決勝で当たったチームの“劣化版”を目にすることになるだろう。

 雪辱のために特別なことをする必要はない。それこそあの決勝同様、相手にボールを譲りコンパクトに守り、引きっ放しにならないよう相手のバックパスを追い、上げられるときには最終ラインを上げプレスをかける。先制されても1点差でついていけば、長旅後の初戦でもあるから、必ず緊張感が緩む時間帯が出てくる。カリム・ベンゼマに開始早々先制されたものの、後半逆転した2年前もそうだったではないか。戦術的には、守備をさぼるベイルの背中を狙うこと。彼の危機管理意識は20分ほどしか続かない。

 ソラーリに逆境を変えるほどの戦術・采配の幅はうかがえず、イスコ、ケイラー・ナバスへの冷遇もあって主力たちが忠誠を誓っているかも疑問。名誉挽回をかけてタイトル獲得に全力を挙げてくるのは間違いないが、そのモチベーションがいつまで持続するか?

 リベンジするなら、いまである。

 文・木村 浩嗣

FIFAクラブワールドカップ UAE 2018 関連生放送予定

準決勝

・鹿島アントラーズ vs レアル・マドリード
 12月19日(水) 深夜1:09〜(生中継 日本テレビ系)

3位決定戦

・未定 vs 未定
 12月22日(土) 夜10:20〜(生中継 日本テレビ系)

決勝

・未定 vs 未定
 12月22日(土) 深夜1:05〜(生中継 日本テレビ系)

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