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18/10/26【ラ・リーガ】メッシ&ロナウド不在のクラシコ。負ければクラブは大揺れに……

(写真:Getty Images)

 例年とは違う雰囲気の中で行われるクラシコであることは確かである。9試合を消化しバルセロナが4試合(3分1敗)、レアル・マドリーが5試合(2分け3敗)で勝ち点を失っている。バルセロナは首位だが1試合分、勝ち点3以内に6チームがひしめいており、レアル・マドリーに至っては何と欧州カップ戦圏外の7位。“リーガ最強決定戦”とか“優勝決定戦”の趣はまったくない。むしろ互いのもたつきを見ていると、敗れてもまだ追い着ける、という妙な安心感さえ漂ってくる。

 今回はカンプノウばかりに注目しているわけにはいかない。2位エスパニョール、3位アラベス、4位セビージャ、5位アトレティコ・マドリー、6位バジャドリーの勝敗だって気になる。2強そろってのつまずきの連続によるこの混戦は、90年代前半以来のもので、2強以外のファンにとっては週替わりで首位が入れ替わる楽しいシーズンとなっている。

 さらに、ロナウド不在によるゴール不足に苦しんでいたレアル・マドリーに歩調を合わせるように、バルセロナのほうも前節メッシが負傷する緊急事態。ロペテギ監督には解任の噂が絶えず、バルベルデのほうも安泰ではまったくない。敗れればロペテギが去るのは確実で、この状態のレアル・マドリーにホームで敗れるとするとバルベルデの方も即解任とはいかないだろうが、大きな痛手を負う。 そもそもこの両者、一方が連年通りの足並みなら10ポイント以上の差を付けられていたはずで、そうなるととっくに解任されていたのではないか?

 今季の両チームの脆さはバルセロナ側は失点の多さ(11)、レアル・マドリー側は得点不足(13)となって数字に表れてはいる。だが、根本にあるのはボールポゼッションの不安定さではないか。前節バルセロナは強豪セビージャ相手にわずか13分で2-0としながら、メッシ負傷退場のショックもあってか後半攻め込まれGKテア・シュテーゲンの好守がなければ勝利(4-2)も危うかった。レアル・マドリーの方はレバンテ相手に両CBのミスでいきなり0-2とされ、猛反撃するも枠に嫌われる不運と相手GKの好守もあって、1点返すのがやっとだった。

 バルセロナもレアル・マドリーも攻め込みはする。しかし決定的なピンチも作られる。2強の強さの象徴であったボールをキープして試合を安全にコントロールする姿が見られない。十分な点差を付けて相手の戦意を喪失させる試合がない。メッシ不在はロナウド不在以上のマイナスがあり、バルセロナの攻撃力が下がるから攻守とも似たレベルの、より多くのミスをした方が敗れる、という試合になりそうで、もしかすると中盤のコントロールが効かない攻め合い、撃ち合いになるかもしれない。

 バルベルデ監督はメッシ不在をどう乗り切るか? [4-3-3]でスアレス、コウチーニョに続く3番目のFWとして単にメッシをデンベレに入れ替えるのか? 2トップの[4-4-2]にして第4のMF(ラフィーニャ?ビダル?)を入れるのか? それ以外のMFのブスケッツ、ラキティッチ、アルトゥールはいずれにしても固定で、負傷者続出のDFもセメド、ピケ、レングレット、アルバ以外の選択肢はない。

 ロペテギ監督の方にも[4-3-3]と[4-4-2]の両方の選択肢がある。中盤をいつものカセミロ、モドリッチ、クロースで構成し、ここに復帰したイスコを加えたMF4人の[4-4-2]で2トップをベンゼマ、ベイルで組むか? 3MFのままアセンシオを加えて3トップにした[4-3-3]で臨むのか?

 こう課題や見どころをチェックしていくと両者が驚くほど似ていることがわかる。そう、ロペテギの手でポゼッション志向に舵を切ったレアル・マドリーとバルセロナはやっているサッカーも、採用可能システムも、それが不安定なところまでそっくりなのだ。

 絶対的な個が不在で、その代わりに監督の采配とミスの有無が決定的な意味を持つだろう。そうして試合後はどちらかのクラブが大揺れということになっていそうだ。

文・木村 浩嗣

 

ラ・リーガ関連生放送予定

18/19 ラ・リーガ 第10節

・ビルバオ vs バレンシア
 10月27日(土)夜11:00〜(生中継 WOWOW ライブ
・アトレティコ・マドリード vs ソシエダ
 10月27日(土)深夜3:30〜(生中継 WOWOW ライブ
・ヘタフェ vs ベティス
 10月28日(日)夜7:45〜(生中継 WOWOW プライム
・バルセロナ vs レアル・マドリード
 10月28日(日)深夜0:00〜(生中継 WOWOW ライブ
・セビージャ vs ウエスカ
 10月29日(月)朝4:40〜(生中継 WOWOW ライブ

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