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18/09/13【日本代表】たかが1カ月。されど1カ月。海を渡った遠藤航の進化

(写真:Getty Images)

 2年前のリオ五輪代表主将を務めたユーティリティプレーヤー。今夏のW杯のメンバーにも選出されたが、試合出場はなかった。遠藤航のロシアでの戦いは、不完全燃焼のまま終わった。

「Jリーグがダメなわけやない。ただ、欧州にいかないと分からないことがある」。大会中、本田圭佑からもらったアドバイス。刺激を受けた遠藤は7月、自身のもとに舞い込んできたオファーに即座に応じ、ベルギーへと渡った。現状打破、そしてカタールW杯に向けた確かな自分を作り上げるべく、勝負に出た。

 驚くほどの変わりぶりだった。コスタリカ戦で見せた遠藤のプレー。ボランチとして、A代表の試合でこれだけ自信たっぷりな姿を見せたことは、正直これまではなかった。移籍してまだ1カ月強である。ただ遠藤にとっては、「たかが1カ月、されど1カ月だった」という。濃密な現実が、そこにはあった。

 特筆すべきは、攻撃面だった。CBやSBもできる特性上、これまでは守備的な印象が強かったが、この日示したのはボールさばきやパス出しで攻撃の中心として振る舞う一面だった。「セカンドボールを拾って縦に入れることは自分のよさだったけど、最近意識しているのは、少しタメを作って展開すること。あとは前に出ること。MFには両方が求められる」。

 南野拓実のゴールをアシストした場面。中盤からドリブルでボールを運びながら時間を作り、中島翔哉にパス。そのままペナルティーエリアに進入し再びボールを受け、南野にラストパスを通した。“守るだけの選手”ではないことを証明した瞬間だった。

「ベルギーでまだ1カ月。ただ、自分にとっては中盤でプレーし続けている事実はすごく大きい。一つのポジションをやり続けていること自体が初めて。自分はボランチで勝負したかった。そこでやれる自信は、大きくなってきている」。南野が活躍し、中島が躍動した。台頭するリオ五輪世代。その中心でボールを配り、味方を動かしたのは遠藤。この短期間ながら、彼の姿に確実な進化を見た。

文・西川 結城

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