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18/05/26【CL コラム】CLファイナル。3連覇を目指す絶対王者に挑むサプライザー

(写真:Getty Images)

 3連覇を狙う絶対王者と13年ぶりの欧州制覇を狙うサプライザー。レアル・マドリーに挑むリバプールという構図だが、それはサッカースタイルでもそうだ。

 リバプールのサッカーはシンプル。中盤以下にハードワーカーをそろえ奪ったボールを強力3トップに渡す。スピードあるモハメド・サラーまたはサディオ・マネがコーナーサイドでボールをキープし、それをもらった器用な偽CFロベルト・フィルミーノが決定的なアシストに変え、残り二人のうちどちらかがフィニッシュする。

 MF3人は破壊屋タイプで主にプレスとインターセプトを担当。DF4人とGKが前線へのロングボールの送り込みを担当する。中盤でのコンビネーションなんてまどろっこしいことはしない。ラグビーのようなスタイルは単純なのだが、攻略は簡単ではない。なにせ、サラーとマネのスピードが尋常ではなく、分かっていても止められない。彼らにボールが収まると攻撃にスイッチが入り一気にゴール前に雪崩れ込んでくる。この巨大なハンマーでガンガン叩くような攻撃で優勝候補マンチェスターCの守備組織をも崩壊させたのだ。

 一方、レアル・マドリーにもクリスティアーノ・ロナウド、ギャレス・ベイルとスピードスターはいるが、攻撃スタイルは多彩だ。ロングボールが収まらなければ遅攻に切り替える術がある。アンカーのカゼミーロ、トニ・クロース、ルカ・モドリッチにトップ下のイスコを含めた4人で中盤の数的有利を作り、ボールを支配しようとしてくるだろう。どんなに強力な3トップもボールがなければ無力なのだから。と同時に、ボールを使ってのゲーム支配も試みるはず。戦術的に中盤を省略したリバプールに対してレアル・マドリーは中盤の構成力で対抗するというわけだ。

 ゴールの固め取りで知られるリバプールは受身に回ると立て続けに失点するクセがある。偉大なる一本調子が相手を押しつぶすのか、はぐらかしで勢いが空回ってしまうのか。勝敗の分かれ目はここにある。

文・木村 浩嗣

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