2018 FIFAワールドカップ ロシア

18/05/26【W杯注目選手 #19】スペイン代表の“難しい最前線”に立つイアゴ・アスパス

(写真:Getty Images)

 23人招集リストにはモラタの名がなくアスパスの名があった。激戦のFWで[4-1-4-1]の1トップとして先発を張るのがアスパスだ。ケガで欠場していたが、リーガ最終節には間に合い2ゴール、1アシスト。計22ゴールはスペイン人得点王で自身キャリア最高記録とあって選出は文句なしだが、実はスペイン代表のセンターFWを務めるのは簡単ではない。それはアスパスより世界的な評価は上だが代表では結果を出せていないジエゴ・コスタを見ればよく分かる。彼のスピードやフィジカルは足下にショートパスをつなぐ遅攻中心のスタイルでは生きないのだ。

 対照的にアスパスはMF的なFWだ。セルタでは[4-3-3]の右サイドを務め、突破からセンタリングというウイング的な仕事、流れの中でセカンドトップとなってアシストやシュートもこなす。攻撃的MF4人(シルバ、ティアゴ、イニエスタ、イスコ)の流動的なコンビネーションで崩すというロペテギ監督の戦術とは相性が良い。とはいえ、いくらコンビネーションに長けているとはいえ、下がってボールをもらいに来ては肝心のMF4人衆が動くスペースを狭めてしまう。そこは最前線に残って相手CBを押し下げるセンターFWとしての役割を放棄することはできない。要は真ん中、最前線で我慢して待ち、決定的な場面でワンタッチ、ツータッチで“5人目のMF”としてゴールに直結するプレーをすることを求められているわけだ。センターFWとMFの切り替えのタイミングは周囲との理解と本人のセンスに依っている。大変難しい役割だが絶好調の今のアスパスがこなせないなら誰もこなせないのでは、とも思う。不安と期待が半分半分だ。

 MF的なアスパスの起用は、どうしても得点が欲しい時のオプション、[4-4-2]への移行もスムーズにするに違いない。アスパスを右、あるいはセカンドトップ的に使い、ロドリゴやジエゴ・コスタと併用すれば良い。ただし、2トップは親善試合でも練習試合でも結果が出ていないから、あくまで緊急事態用のギャンブルという位置付け。その他、守備面での精力的なプレスと豊富な運動量も、個ではなく組織で崩すことを決めたロペテギ好みだと言える。

文・木村 浩嗣

ロシアW杯関連生放送予定※時間はキックオフ時間

グループB 第1戦

・モロッコ vs イラン
 6月15日(金) 深夜0:00〜(生中継 NHK総合)
・ポルトガル vs スペイン
 6月15日(金) 深夜3:00〜(生中継 NHK総合)

グループB 第2戦

・ポルトガル vs モロッコ
 6月20日(水) 夜9:00〜(生中継 テレビ朝日)
・イラン vs スペイン
 6月20日(水) 深夜3:00〜(生中継 日本テレビ)

グループB 第3戦
・イラン vs ポルトガル
 6月25日(月) 深夜3:00〜(生中継 NHK総合)
・スペイン vs モロッコ
 6月25日(火) 深夜3:00〜(生中継 日本テレビ) 

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