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18/03/30【日本代表 コラム】攻撃不全への処方箋。本田圭佑の信念に対しハリルホジッチ監督の評価は?

(写真:Getty Images)

 結果が欲しかった。しかしマリ戦、ウクライナ戦といずれも不発。本田圭佑は、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督に自分を認めさせる成果を示すことができなかった。

 先発したウクライナ戦。本田のプレーは、明らかにハリルジャパンが抱える攻撃課題に対するアンチテーゼのようだった。自陣低い位置まで戻って守備をするなど、指揮官がサイドアタッカーに求めるタスクはこなした上で、さらに本田は補足する。引いてパスを受けてはタメを作り、味方に時間を与える。縦に、前に急ぎ過ぎず、緩急や強弱を織り交ぜることこそが攻撃不全への処方箋。そう信じた結果のプレーだった。

「やはりボールを支配することは大事。その結果、守備もよくなると僕は考える。いまは、一つひとつのプレーの選択が、より個をさらけ出すような戦い方になっている。それをチームでうまくカバーするには、試合を支配することが大事。ただ、それはチームが大事にしていることかというと、明らかに違う」

 本田は、指揮官が目指すフィジカルサッカーは否定しないまでも、それ一辺倒になることは日本人には厳しいと考えている。彼はハリルホジッチ監督のやり方と「融合みたいなものがもう少し見つけられないかなと思う」と続けたが、正直難しいのかもしれない。
それは、ウクライナ戦後の指揮官の言葉を聞けば分かる。

「今日は引いてもらうプレーが多過ぎた。そこを変えないとW杯本大会では厳しい。どのようなプレーをしないといけないかは私の頭の中にある。見ている人はボールをもって仕掛け続けることを期待するかもしれないが、そのような贅沢なことはできない」

 本田の名前は明言しなかったが、明らかに彼がトライしていたプレーを指すような発言だった。

 今遠征を前に、本田はこんなことを話していた。

「メンバーに選ばれるためだけのW杯や3月の2試合なら何の意味もない。自分はいつもW杯で勝つためにここまでやってきた。そのスタイルは変えない」

 約半年ぶりに代表に帰ってきて感じたのは、やはり攻撃の閉塞感だった。彼は彼のサッカー観を信じ、それがチームを上向きにするエッセンスになると信じて行動した。しかし、結局指揮官の志向とは、今回も交わることがなかった。

 サッカーは、選手よりも監督に裁量があるもの。その意味で、本田のロシア行きは確実に厳しくなってきている。

文・西川 結城

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