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17/12/19【日本代表 コラム】ハリルジャパン、2017シーズン総括

(写真:Getty Images)

 17年のハリルジャパン。通算戦績は6勝3分4敗(親善試合も含む)と勝ち越した。ただ、W杯アジア最終予選でライバルとなったサウジアラビア、さらに格上のブラジルとベルギー、そして永遠のライバル・韓国の4カ国に敗れるなど、互角もしくは強豪相手に結果を出せなかった事実が重くのしかかる。

 好材料から挙げると、10年の南アフリカW杯、14年のブラジルW杯メンバーの多くに長く依存していたメンバー構成に新たな刺激が加わった。17年初戦となったW杯アジア最終予選・UAE戦で1得点1アシストを記録した久保裕也は、その後主力に定着していった。さらに中盤では久保と同じくリオ五輪世代から井手口陽介が台頭。W杯出場を決めた最終予選・豪州戦での豪快な得点など、インパクトの強いプレーで主力の座をしっかりと手にした。

 しかし、常にどこか綱渡り状態のような印象でもあるハリルジャパン。大きな不安は当然つきまとう。

 今年最後の試合となった、E-1・韓国戦での大敗。そこで突きつけられたのは、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が大きく掲げてきたチームスタイルへの懐疑である。フィジカルサッカー全盛の現在。日本人が苦手とし、今までフタをしてきた球際での勝負を、指揮官は“デュエル”という言葉で強調してきた。それ自体は有意義な指導だったが、ここにきて不安視されるのが采配面。つまり、デュエルをもとにした守備とスピードを生かした単純な速攻、極端に言えばその2点しか戦術がないのである。

 指揮官は相手を分析することには長けているため、試合によって受動的に対応する術は指示できる。ただ、マイボールになり能動的な立場に切り替わると、ほとんどと言っていいほど攻撃を構築できない。つまり限定的な試合展開でしか良さを生かせない、それがハリルジャパンの現状だ。

 プレーの本質的な部分に問題を抱えたまま、18年W杯の年を迎える日本。泣いても笑っても、来年6月には本番がやってくる。

文・西川 結城

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