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17/12/05【Jリーグ コラム】小林悠の覚悟と決断。ついにつかんだ優勝&J1得点王

(写真:Getty Images)

 最後まで、そしてどこまでもゴールにどん欲なエースの姿がピッチ上には映し出されていた。相手との駆け引きに勝ってヘディングを叩き込んだ先制点。家長からパスが来ることを信じて飛び込んだ2点目。仲間の思いも背負って決めたPKでの3点目。自身初のハットトリックを決めながら、最後は長谷川がゴールを奪った場面でもパスを要求した。「さすがに打ちましたね」と笑う表情には、充実感が満ちあふれていた。

 今季は多くの責任を背負いながらシーズンを駆け抜けた。昨オフは本気で移籍を考えながら、覚悟を持ってチームに残留。中村から腕章を託され、主将の責務を負いながら川崎Fに悲願のタイトルをもたらすために全身全霊を懸けて戦った。

 だが、主将の重圧は想像以上に大きかった。

「正直キャプテンになったとき、自分の中で変な自信があって、自分がキャプテンになればタイトルを獲れるのではないかなと思っていた。だけど、最初はすごく苦労したし、憲剛さん(中村)がどれだけのものを背負っていままでやってきたのかとすごく感じた」

 人知れずチームのためを思って頭を抱える日々もあった。しかし、悩み抜いた末に出した答えには小林らしさがあふれている。エースとして得点を取ること、チームをタイトルに導くこと。それだけあればほかには何もいらなかった。

 逆転優勝を成し遂げるために勝利が絶対条件の中で、最後に見せたパフォーマンスは圧巻の一言。最終的には得点王も獲得した。すべてを勝ち取るフィナーレに、満足げな笑顔を見せて小林は言葉に思いを込めた。

「1番欲しかったのは結果だった。プロサッカー選手ならば誰しもがこのためにやってきていると思うし、これまで悔しい思いをたくさんしてきたけど、本当にサッカー選手になって良かった。フロンターレに残って、優勝できて本当に良かったです」

文・林 遼平

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