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17/11/03【Jリーグ コラム】柿谷曜一朗、初戴冠へ機は熟した

(写真:Atsushi Tokumaru)

 3年ぶりのJ1で躍進するチームの陰で、セレッソ大阪の柿谷は苦悩を抱えてプレーを続けてきた。ユン・ジョンファン監督に与えられたポジションは左サイドハーフ。「起点を作ってボールを落ち着かせてほしい」(ユン・ジョンファン監督)という明確な理由もあった。柿谷本人も、指揮官の求めるタスクを忠実にこなしていた。それでも、最も輝くポジションはFWだという自負もあった。8月のリーグ戦では途中交代を告げられることも多く、天皇杯では、遠征に帯同しないことが決定した練習後、真っ先にロッカーへ引き上げる姿もあった。「どんなときでもチームを助けたい」。その思いが叶わない悔しさ。心の内が透けて見えた。

 それでも、G大阪とのルヴァンカップ準決勝第2戦。この試合で2トップの一角として先発した柿谷は、貴重な先制点を奪い、リーグ戦でも直近3試合は連続してFWで先発している。チームの初タイトルが懸かったこの大舞台。慣れ親しんだポジションで、チームを助けたい思いは強い。

 話は昨季にさかのぼる。J2第17節の長崎戦で右足首を負傷。手術後、戻ってきたのはシーズン終盤だった。「監督やトレーナー、仲間のおかげ」(柿谷)でピッチ立つことができたJ1昇格プレーオフ決勝では、1-0で勝利した試合後、人目をはばからず、ピッチに突っ伏し、号泣した。今季も開幕当初は手術した右足首の状態は万全ではなかった。それでも、「夏過ぎくらいから、やっと足首の痛みも気にならなくなった」。自身の状態、プレーエリア、清武という最高の相棒。輝ける条件はそろいつつある。「自分たちがセレッソの歴史を作る。それは本当に光栄なこと。絶対、成し遂げたい」。幼少のころから袖を通してきた桜のユニフォームに、主将として、いまこそ星をつけるとき。「ルヴァンカップは(秋山)大地がキャプテンをやってきた。(勝ったときに)カップを掲げるかどうかは空気を読みますよ(笑)」。

 桜のシンボル、柿谷曜一朗。初戴冠へ、機は熟した。 

文・小田 尚史

Jリーグ関連生放送予定  

2017 Jリーグ YBC ルヴァンカップ 決勝

・セレッソ大阪 vs 川崎フロンターレ
 11月4日(土) 昼1:00〜(生中継 フジテレビ系)

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