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16/08/31【最終予選プレビュー】UAEの起点を封じ、初戦で勝ち点3をつかめ

アジアカップで脅威となったオマルを、どう封じ込めるか(写真:Getty Images)

いよいよ始まるアジア最終予選

 6大会連続のワールドカップ出場を目指す日本代表の長く険しい戦いが、いよいよ9月1日から幕を開ける。ワールドカップアジア最終予選の初戦で日本が対戦するのは、1990年イタリア大会以来のW杯出場を目指すUAE代表だ。

 8月に発表されたFIFAランクでは、日本は49位、UAEは74位と両国の間には大きな差があるように見られる。実際に両国の間に力の差はあるが、決して簡単な試合にはならないだろう。日本は昨年1月にオーストラリアで開催されたアジアカップの準々決勝で、UAEにPK戦の末に敗れて、大会連覇の道を閉ざされている。

 試合の展開は、その試合と似たものになるだろう。ボールを保持する日本に対し、UAEは守備を固めてカウンターから一発を狙ってくる。日本はアジア2次予選の初戦でもシンガポールを相手にホームでスコアレスドローを演じてしまったが、引いた相手を崩すことは簡単ではない。ましてや現在のUAEは「黄金世代」と評されており、ユース年代から時間をかけて強化されてきた。それだけに互いの特徴をよく分かっており、攻守において連動したプレーを見せる。

 加えて、シンガポール以上に脅威となるのが、個々の高い能力を生かした速攻だ。アジアカップではFWアーメド・マブフートのスピードに乗ったドリブルから先制点を奪われたが、日本が攻め込む展開になれば、UAEが速攻を繰り出すスペースを与えることになる。カウンターを受けるようなボールの失い方をしないように気を付けるとともに、もしボールを失ったときは即座に守備に切り替えることでピンチを未然に防ぎたい。

 その際に、最も警戒が必要となるのは、攻撃の起点となる10番のMFオマル・アブドゥッラフマンだ。アフロヘアーが特徴的な24歳のレフティーは、視野が広く、キックも正確。ボールテクニックもあり、プレスにも動じることなく、味方に攻め上がる時間をつくり出して、しっかりとパスを届けられる。敵の裏をかくプレーも得意なファンタジスタで、直接ゴールを狙うセットプレーのキックも破壊力が十分だ。

 オマルはUAEの攻撃のほとんどに絡むため、常にどこにいるか警戒したい。一瞬でも中盤でフリーにして前を向かれると、最終ラインの背後に高精度のロビングを放り込まれ、快速のFWに裏を取られる事態になってしまう。バイタルエリアでは、強烈なシュートも蹴り込んでくる。相手が寄せて来たときも1タッチで簡単にボールを叩き、プレスを外してしまう。そこからボールがオマルの下に戻ってくることが多いだけに、ボールウォッチャーにならずに付いて行き、決定的なプレーをさせないようにしたい。

 30日に来日したUAEは、正GKのマジェド・ナセルが負傷でメンバー外となった。アジアカップでは日本の猛攻を1失点に抑えた守護神の不在は、決して選手層が厚いとはいえないUAEにとっては打撃のはず。

 一方、日本代表では、DF長友佑都とDF槇野智章が負傷で不参加となり、DF丸山祐市とDF遠藤航が追加招集された。スピードを生かして背後を狙ってくる相手に対して、長友の不在は手痛い。その長友が不在となる左サイドには、左利きでキックの精度に定評のあるDF太田宏介が起用されることが予想される。流れの中、あるいはセットプレーから、決定的な場面を生む左足のキックは、引いてくるUAEの守備を分散させる可能性はある。

 反面、太田には長友ほどの守備力は期待できない。パスの受け手を抑える力が普段より弱い日本にとっては、パスの出し手をつぶしたい。そこで、この試合のカギとなるのは、中盤の底でMF長谷部誠と並んで起用されることが予想されるMF山口蛍と遠藤の2人だ。山口、遠藤の2人はボール奪取力が高く、運動量も多い。彼らがどれだけオマルに時間と空間を与えずに、窮屈にプレーさせることができるかによって、試合の流れが決まっていくだろう。

 今年、『日本代表』は世界への切符を手にすることに苦心している。手倉森ジャパンは、リオ五輪の出場権を獲得したものの、世界の舞台で好成績を出すことが期待されたが叶わなかった。なでしこジャパンやフットサル日本代表は、そろってアジアのハードルにつまずいた。サッカーの日本代表に、同じ失敗は許されない。一筋縄ではいかないであろう最終予選のスタートを白星で飾り、今後の戦いにつなげていきたい。

《文=河合拓》

日本代表関連生放送予定

2018 FIFA ワールドカップロシア アジア最終予選

・日本 vs  UAE
 9月1日(木) 夜6:30〜夜9:50(生中継 NHK BS1、テレビ朝日系)

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