セリエAセリエA

16/08/31【週刊 長友佑都】右足ふくらはぎの負傷で戦線を離脱

27日の練習で不調を訴えた長友は、数週間の離脱へ(写真:Getty Images)

アジア最終予選を戦う日本代表に合流できず

 インテルは27日、DF長友佑都が筋肉に違和感を訴えたため、28日のパレルモ戦を欠場すると発表した。傷めた箇所は右足のふくらはぎ、その中でもヒラメ筋と呼ばれている部位だ。下腿後部にある下腿三頭筋の一部で、主に足関節の底屈動作に関与する。

 前日会見に応じたフランク・デ・ブール監督は「問題を訴えたので明日の試合は出ない。ただし重症ではない。彼は強い。回復まで長くかかる問題ではない」と語った。トップチーム付きのダニエレ・カザリーニ医師によれば、長友の故障について「小さな筋肉系の問題があった。深刻なものではない。1、2週間で回復すると思う」という見通しを示している。28日のパレルモ戦の時でも「特に問題なく歩行はしていた」という。順調に行って次のペスカーラ戦にベンチ入りできるかどうかというところだが、筋肉系の故障は長引く場合もある。いずれにせよ、慎重かつ着実な回復を祈りたい。

 さて、ロシアW杯最終予選を迎える日本代表にとって痛手なのは間違いないところだが、長友の故障離脱はインテルにとっても緊急事態を意味するものとなった。新戦力のDFクリスティアン・アンサルディの故障に加えて、DFジャネル・エルキンは定位置が用意されないことへの不満を示して移籍が決定し、サイドバックの層は薄くなっている。パレルモ戦を戦うにあたっては、放出に動くもメディカルチェックで移籍が立ち消えになるなど不遇な扱いだったDFダビデ・サントンが駆り出された。

 ただ右のDFダニーロ・ダンブロージオ共々、あまりサイドバックは目立たなかった。サントンはシュートブロックのこぼれ球がゴールへと吸い込まれてしまう。これ自体は不運なものだったが、コンディションが出来ていないのは目にも明らかで、結局プリマベーラ上がりのDFセンナ・ミアングと交代させられてしまう。一方ダンブロージオも、一本良いクロスはあったが攻撃参加に苦慮。攻め上がったところで常にマーカーが付き、後半はなかなかサイドを食いやぶれずブーイングの対象となっていた。

 パレルモ戦後の会見では、デ・ブール監督に対し「現在サイドバックには人がいない状況だが、補強は考えてないのか」という質問が飛んだ。サイドバックに対する風当たりは厳しい。ハビエル・サネッティやマイコンの時代のノスタルジーを、ファンもメディアも未だに引きずっている。ただビルドアップが機能せず、攻守の切り替えのスピードが上がらない状況では、サイドバックに多くを期待するのも無理があるだろう。キエーボ戦同様守備を固められスペースがない状況では、攻め上がれないのが実情だ。

 指揮官は「現在いる5人(ミアングも数に入れて、のことだろう)は左右両方できるので、あとは試合によって起用を考えればいいだけ。優先して補強すべきポジションは別にある」と語っていた。とにもかくにも、チーム全体が戦術的、組織的に機能するかどうかが今は最重要課題だ。代表ウイークで多くの選手を取られるというさらなる痛手はあるが、インテルは練習を図って向上を図ることができるか。そして長友についてはきっちりと故障を治して、戦線に復帰することが期待される。木曜日開催のUEFAヨーロッパリーグは、クラブに過密日程を強いる。その中で1年を通してフィジカルコンディションを良好に保ち、チームへの貢献が果たせるか。さらに今季は、W杯最終予選も並行して行われる。このハードな1年は、ケガを回避し自らの調子をキープできるかという戦いでもあるのだ。

《取材・文=神尾光臣》

日本代表関連生放送予定

2018 FIFA ワールドカップロシア アジア最終予選

・日本 vs  UAE
 9月1日(木) 夜6:30〜夜9:50(生中継 NHK BS1、テレビ朝日系)

Copyright (c) Jupiter Telecommunications Co., Ltd. All Rights Reserved.