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16/08/08【リオ五輪レポート】2点ビハインドから反発心を見せたコロンビア戦、最終節に希望をつなぐ

2点を追う展開から、勝ち点1を得たU-23日本代表(写真:Getty Images)

初戦に比べて向上したパフォーマンス

 若き日本代表は2大会連続となる五輪決勝トーナメント進出を最終戦へと望みをつなげることになった。リオデジャネイロ五輪男子サッカー第2戦、日本対コロンビアが行なわれ、日本は試合の流れを掌握しながらも2点をリードされる苦しい展開となったが、FW浅野拓磨(アーセナル)、MF中島翔哉(FC東京)のゴールによって2-2の引き分けに持ち込んだ。

 この日の日本は浅野とFW興梠慎三(浦和)の2トップにし、2列目にはMF矢島慎也(岡山)、ダブルボランチの一角にMF井手口陽介(G大阪)、そしてGKは中村航輔(柏)と、手倉森誠誠監督は先発メンバーを4人入れ替える決断を下した。

 コンディションを重視した起用法は、前半から功を奏した。相手の身体能力を警戒しすぎるがあまり及び腰になり、序盤立て続けに失点を喫したナイジェリア戦から一転し、手倉森体制のベースである前線からの鋭い守備が機能する。特にMF遠藤航(浦和)とダブルボランチを組んだ井手口は、ダイヤモンド型の4-4-2の布陣を組み、中央突破を重視したコロンビアの攻撃の芽をことごとく摘み、素早い攻守転換のキーマンとなった。

 中盤での守備の安定によって攻撃にもリズムが生まれた。11分にはDF室屋成(FC東京)の右からのクロスを興梠が胸で柔らかく落とし、矢島が左足ボレーで狙ったシュートは、選手個々のコンディション、連係の良さを感じさせるものだった。

 前半を0-0で折り返した日本は、後半開始直後も浅野がクロスバー直撃のシュートを放つなど攻勢を仕掛けた。しかし59分にMFテオフィロ・グティエレスに縦パスが入ろうとした瞬間を井手口は読み切ってカットに行ったが、グティエレスの巧みなターンで体を入れ替えられる。そこから前を向いた相手の背番号10に先制点を許した。そこまでの井手口は好パフォーマンスを見せていただけに、悔やみきれないワンプレーとなった。

 失点から6分後、DF藤春廣輝がボール処理を誤り、痛恨のオウンゴールを喫して2点差になったが、チームはここから反発力を見せた。67分に途中出場でピッチに入ったMF大島僚太とMF南野拓実の連携から、最後はスルーパスを受けた浅野が決めて1点を返す。そして74分には左サイドからカットインした中島が約25メートルの距離から右足を一閃。相手GKが少し前に出ているのを見抜いた一撃は、クロスバーに当たりながらもゴールラインを越えた。

 この2点後も日本は攻めの姿勢を見せ続けたものの、決勝点は奪えず2-2の引き分けに終わった。とはいえ自分たちのミスから崩れた格好になったナイジェリア戦に比べれば、明らかに90分間の戦略は改善されていた。前線ではポストワークに優れた興梠、最終ラインの背後を狙う浅野の補完性がマッチ。またダブルボランチも井手口がボール回収役となったことで、相棒の遠藤にゲームメークする余裕が生まれるなど、パス回しのテンポはスムーズさを増した。

 そして2失点を喫したとはいえ、最終ラインも持ち直したと言える。高いラインを保ち続けた結果、要警戒だったFWドルラン・パボンを抑え、シュート数は日本の16本(枠内は10本)に対してコロンビアが半分の8本(同2本)という数字が象徴している。1失点目の井手口、2失点目の藤春のような“軽いプレー”は初戦と同じ悪癖と言えるが、DF塩谷司(広島)、DF植田直通(鹿島)のラインコントロールと対人プレーともに破綻はきたさなかった。

 勝ち点3こそつかめなかったとはいえ、コロンビア戦は手倉森体制を通じても屈指の好内容だったといえる。果たして現地時間10日のスウェーデン戦で「結果」の二文字を残せるのか。最終戦まで可能性を残したことは確かだ。

《文=茂野聡士》

U-23日本代表関連生放送予定

リオ オリンピック 2016

・日本 vs スウェーデン
 8月11日(木) 朝6:50〜朝9:00(生中継 NHK BS1)

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