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16/08/07【リオ五輪プレビュー】早くも崖っぷちの手倉森ジャパン、コロンビア戦で反骨心を示せるか


初戦の大敗から修正できるか(写真:Getty images)


ナイジェリア戦で最多失点記録と最多得点記録を更新

 手倉森誠監督体制下で最多の5失点。五輪本戦での1試合史上最多得点となる4得点を挙げた日本だが、初戦のナイジェリア戦での守備の破綻によって招いた敗戦にどうしても目を向けざるを得ない。

 もし強引ながら前向きに考えるのならば、失点はナイジェリアの身体能力による1対1に完全に屈した、もしくは日本の最終ラインが犯してしまった単純なものだったこと。植田直通、塩谷司、室屋成、藤春廣輝が自信喪失しているようであれば、手倉森監督は初戦でベンチに控えた岩波拓也や亀川諒史にも思い切って切り替えていく可能性もある。

 守備陣以上にナイジェリア戦で課題が露呈したのは、開始早々の打ち合いを経て2-2となってから、ボールを保持しようとする場面でミスが目立った点だ。ナイジェリアは前線からプレッシングに来たとはいえ、決して連動しているとは言えなかった。しかしアフリカ人特有の“思った以上に伸びてくる足”に対してボールを引っ掛けたり、間合いを詰められて足元でキープしたはずのボールをかき出される場面が頻発した。

 象徴的な場面は試合を決定づけられた後半20分の5失点目だった。日本はボランチから最終ラインにかけてのビルドアップを試みたが、ハーフウェー付近左サイドで大島と藤春がパス交換したが、大島のパスが弱くなることを予見したミケルにボールをかっさわれたことが失点の契機となった。

 ナイジェリア戦では攻守両面において後半途中まで相手の寄せのスピードに対応できずに試合を進めてしまったことは否めない。コロンビア戦では同じ過ちを繰り返さないことを求められる。また手倉森監督は「耐えるチーム」をベースに作り上げているが、チャンスならば主導権を握って戦うイメージも重要ではないか。

 特に“日本らしさ”が出たのは前半13分にマークした2点目だった。左サイドでボールを持った中島翔哉が斜めのパスで興梠慎三に当てると、興梠は巧みなフリックパスで左方向へとボールを流した。これを受けた大島へのマークは分散しており、なおかつナイジェリア最終ラインがボールウォッチャーとなったのを南野拓実が見逃さず最終ライン裏に抜け出て、大島へのスルーパスを受け取った。

 複数人が絡んだコンビネーションで得点を奪っただけに、相手の攻撃を受け止めつつも、カウンターからこのような形をどれだけ多く作り出せるかがコロンビア戦では試される。

 そのコロンビアはB組で実力が一つ抜きんでた存在との前評判だったが、日本戦の前に行われたスウェーデン戦で2-2の引き分けに終わった。日本戦では勝点3を奪うために押し込んでくることが予想されるが、前線から中盤には個人能力の高い選手たちが並んでいる。

 スウェーデン戦ではオーバーエージ枠で招集され、背番号10を担うFWテオフィロ・グティエレス、そしてFWドルラン・パボンがそれぞれ得点を挙げた。ともに体幹の強さを生かした馬力ある突破とシュート力を持つため、マッチアップでは粘り強い対応が求められる。また攻守バランスを取りつつMFセバスティアン・ペレス、MFウィルマル・バリオスの中盤センターふたりのゲームメイク能力も長ける。日本は前線の選手のプレスバックなどで相手にスペースを与えないようにしたい。

 もし日本がコロンビア戦で勝ち点を落とせば、その時点で1次リーグ敗退が決まる。早くも崖っぷちの状況に立たされた形だが、1月のアジア最終予選では出場権獲得も不安視されながらも、アジア王者に上り詰めた経験がこのチームにはある。手倉森監督のもとで反骨心を発揮した戦いに期待したい。

≪文=茂野聡士≫

U-23日本代表関連生放送予定

リオ オリンピック 2016

・日本 vs コロンビア
 8月8日(月) 朝9:50〜昼0:00(生中継 NHK BS1)
・日本 vs スウェーデン
 8月11日(木) 朝6:50〜朝9:00(生中継 NHK BS1)

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