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16/06/10[鹿島]順調な回復を見せる内田篤人。その陰にはある”PT”との出会い

 5月2日から鹿島アントラーズクラブハウスでリハビリを兼ねたトレーニングを重ねてきた内田篤人が、順調な回復を見せている。鹿島に来た当時は足を引きずりながらだったランニングも、いまでは痛みを感じることなく走る姿が見られている。複数の方向に負荷がかかる“鳥かご”のようなトレーニングも軽くなら混じることができるようになった。この1カ月で、できることは格段に増えてきた。

 2015年6月に右膝膝蓋腱(しつがいけん)の手術を行ったが、その後は痛みとの戦いだった。15-16年シーズンは出場することができず、1年を棒に振ることに。しかし、それを変えたのがある幸運な出会い。鹿島のフィジオセラピストを務める塙敬裕氏との会遇が突破口になった。

 その塙フィジオセラピストは「いまはモモの前の筋肉を付ける作業をしています。いろんな刺激を入れて鍛えています」と話す。まずは、2年以上痛いまま動かしてきたトレーニングを見直して、痛くない方法を見つけるところから着手。痛みがあると痛くない方向に逃げて弱くなってしまう筋肉を、少しずつ鍛え直す方法を模索していった。

 そのアプローチが内田の感覚にピタリと合った。

「負荷のかけ方を減らして、角度とかも微妙な感じで変えていった」と内田。負荷を減らして痛みが出ないトレーニングからスタートし、筋肉に強さが戻ってくればまた別の刺激を入れて衰えた部分を蘇らせていく。鹿島に来たばかりの頃は、静かにほかの選手のトレーニングを見守る時間が長かったが、いまではそうした時間もわずかになった。

 とはいえ、国立スポーツ科学センター(JISS)で過ごした時間が無駄だったわけではない。

「時間的な経過もあるからね。JISSにいたときはそれしかできない状況だった」

 内田に後悔の色はない。

 それよりも、いまは少しでも早くトップフォームに戻すことに専念する。その表情も日に日に明るくなってきた。

文・写真:田中滋(エルゴラッソ鹿島担当)

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