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17/03/21【日本代表】UAE戦のカギを握る交代枠の使い方

試合に出ていなくても監督からの信頼が厚い本田(写真:Norio ROKUKAWA)

指揮官は本田と長友のベンチスタートを明言

 バヒド・ハリルホジッチ日本代表監督は、海外組に関して、クラブでの実績を日本代表の選考基準の指針にすると語りながら、ACミラン、インテル・ミラノで出場回数が激減したMF本田圭佑、FW長友佑都を、今回も招集した。「試合に出ていなくても彼らに代わる選手はいない」という理由からである。

「私のチームに必要だから招集した」と、簡潔に語れば済むものを、いろいろ言わずもがなのことを付け加えるから、余計な憶測を生む。さすがに僕も、今回は見送られてもしょうがないなと思っていたが、まさかの招集である。加えて「先発は考えていない」と会見で公言した。個々の選手についてはコメントしないと、歴代日本代表の監督を務めてきた先人達は、国内外を問わず、木で鼻をくくる会見に終始していたが、良くも悪くもハリルホジッチ監督は、能弁である。監督の癖、スタイルというより、オシムさん同様、生き方が、彼の発言、意見には色濃く投影されている。

 ホームのUAE戦では、スタメンで先発した本田が唯一ゴールを挙げている。いわば彼の体の中には、等身大のUAEのサッカーが刷り込まれている。細かなミスの連鎖で日本はホームで逆転負けを喫したが、敗戦の本質は決して中東の笛にあったのではない。日本人のメンタルの弱さにこそ、その理由がある。今回会場となるアルアインのスタジアムは、UAE代表が数多く在籍するクラブである。有形無形のプレッシャーが日本チームにかかることは必至だ。

「UAE戦を思い出すたびに39度の熱が出る」とハリルホジッチ監督は、繰り返し述べているが、冗談半分だとしても、あの敗戦がトラウマと化しているのは否定できない。監督がチームマネージメントの一部をGK川島選手に委ねているが、同様に、本田、MF長谷部誠にも同じ役割を求めている。強気半分の一方で、弱気半分が監督の中に同居しているのだ。

 当初、予想もしなかったキャプテン長谷部の不在によって、幸か不幸か、チームの中での本田への比重がさらに増した。「試合中に、どれだけ精神を落ち着かせて、90分間勝利に向かっていけるかが、重要なポイント」と本田はミックスゾーンで語っていたが、推進力のあるキャプテン長谷部を欠く上、そう語った本田は、先発メンバーから落ちる可能性が高い。トップに大迫、左は原口、右に岡崎、トップ下は復調の兆しを見せる香川真司だろう。懸念のボランチは、守備に軸足をおいたMF山口蛍とMF今野泰幸で決まり。DFは二人の酒井に、DF吉田麻也、DF森重真人、GKは西川周作と、前回のUAE戦と同じ顔ぶれになる。ベンチスタートの本田の投入時期と、ポジションが気になるが、香川の出来次第では、早い段階からトップ下での起用も考えられる。

 皮肉なことに、自らを「今が、サッカーキャリアの中で最高の状態」と語っていた長谷部が、やむなく治療のためチームから去り、逆に出場機会が激減した本田が、今、チームに必要とされている。どうやら交代枠プラス3の使い方が試合の行方を握るUAE戦になりそうだ。

《文=六川則夫》

日本代表関連生放送予定

2018FIFAワールドカップロシア アジア最終予選

・UAE vs 日本
 3月23日(木) 深夜0:00〜深夜2:50(生中継 NHK BS1、テレビ朝日系)

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