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17/03/13【WOWOWリーガコラム】ルイス・エンリケ監督の後継者候補の直接対決

セビージャのホルヘ・サンパオリ監督(写真:Getty Images)

 ご存じのようにルイス・エンリケ監督が今季限りでバルセロナを去ることになった。

 その発表があった翌日の3月2日、後継者とされる2人の直接対決を取材することができた。

 セビージャのホルヘ・サンパオリ監督対アスレティック・ビルバオのエルネスト・バルベルデ監督である。

 バルセロナの監督として最初に要求されるのはプレースタイルである。クラブの伝統的スタイル、ポゼッションサッカー、パスサッカーを好む監督なのかどうか?

 この点サンパオリ監督の資質を疑う者は今季セビージャの試合を見ているみなさんの中にはいないだろう。3バック、4バック、5バックを使い分けるスタイルはL・エンリケよりも前衛的で、SBにサラビアやビトロを置くほどMFが主役のサッカー。魅力的で攻撃的で成績も出ている。

 では、バルベルデ監督の方はどうなのか?

  A・ビルバオのサッカーと言えば90年代まではロングボール中心のフィジカル的なサッカーだったが今は違う。ちょうど1年前エイバルのホセ・ルイス・メンディリバル監督にインタビューをする機会があったが、その時エイバルのサッカーと「最も似ている」と評していたのがA・ビルバオのサッカーである。

 前からプレスを掛け手数を掛けずゴールを目指すショートカウンターがメンディリバル監督とバルベルデ監督の持ち味なのだが、バルセロナのスタイルとは違和感があると、これも今季のリーガ・エスパニョーラを見ている方なら思うのではないか。

 が、バルベルデ監督にはもう一つの顔がある。

 カウンターができる時にわざわざパスを繋ぐような回り道はしない。だが、カウンターができない時に攻め急ぐこともしない。じっくりボールを回しサイドを変えたり後ろからの攻め上がりを待ったりして、ギャップや数的優位を作って攻める。そのポゼッションサッカーの信奉者としての顔が見られたのが、セビージャ対A・ビルバオだった。

 この試合セビージャが勝利(1ー0)したが内容はA・ビルバオの方が良かった。その証拠にセビージャは47%、A・ビルバオが53%というボール支配率を挙げるだけで十分だろう。今季ホームのセビージャがボール支配率で相手を下回ったのは、2試合しかない。この試合とバルセロナ戦である。

 華やかに飾ることをせず合理的でその時々に最も効率的なスタイルを選ぶバルベルデ監督は、メッシ、ルイス・スアレス、ネイマールの圧倒的な3トップという現実下でのパスサッカーをすべき今のバルセロナには合っていると思うかどうか。

 選手時代のバルベルデ監督はクライフ好みのFWだったが、負傷でバルセロナでは成功しなかった。ただ、このクライフの下で2年間過ごした経験によって、もう1つの後継者の条件、「クラブをよく知っている」を満たすことになる。

 性格は温和でメディアにも人気があることも、対立し続けたL・エンリケの後釜としてはメリットとされるだろう。しかも6月末でA・ビルバオとは契約が切れる。

 よってバルベルデ監督は来季のバルセロナの監督として申し分ない。これが私の結論だ。

 みなさんはどう思うだろうか? リーガファンなら特にあなたがバルセロナのファンなら、これからのA・ビルバオの試合からは目が離せない。

《文=木村浩嗣》

ペナルティ・ヒデさんと北澤豪氏もこの話に言及!要チェック!(動画)

スペイン・リーガエスパニョーラの生放送予定

 

リーガエスパニョーラ第28節

・ビルバオ vs レアル・マドリード
 3月18日(土) 深夜0:00〜(生中継 WOWOWプライム
・アトレチコ・マドリード vs セビージャ
 3月19日(日) 深夜0:00〜(生中継 WOWOWライブ
・デポルティーボ vs セルタ
 3月19日(日) 深夜2:20〜(生中継 WOWOWライブ
・バルセロナ vs バレンシア
 3月20日(月) 朝4:35〜(生中継 WOWOWライブ

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