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17/02/22【オーストリア】鮮やかなハットトリック+アシストで敵地は”南野祭り”に

首位チームで存在感を増している南野(写真:Getty Images)

最下位との一戦で6得点1アシストの大暴れ

 オーストリア・ブンデスリーガは第22節。ザルツブルクは最下位のリートとアウェーで対戦し、南野は右の攻撃的MFで先発出場。ハットトリックに1アシストを加える大活躍で6-1の勝利に大きく貢献。勝ち点を46に増やしたザルツブルクは単独の首位となった。

 鮮やかなハットトリックだった。ボックス型4-4-2の右の攻撃的MFに配置された南野は序盤からチャンスの起点として機能し、10分の先制シーンではボールにこそ触らなかったものの、左からのクロスに対してエリア内のファーサイドに詰めており、良いフィーリングでプレーしている様に見えた。

 すぐにFKから同点にされたザルツブルクだが、23分に南野が見事なゴールでチームに勢いをもたらす。左からの攻撃に呼応して右のスペースを駆け上がると、左SBアンドレアス・ウルマーのクロスを胸でコントロールし、DFがブロックする寸前に右足を鋭く振り抜き、ドイツ人GKアレクサンダー・ワルケの反応を破った。

 さらに1分後にはチームが押し込んだ状態でゴール前に詰めると、MFバロン・ベリシャが粘り強いドリブルから出したマイナスのクロスを左足で捉えてゴールネットを揺らした。南野は3人の選手に囲まれていたが、その合間に来たボールを完璧な形でシュートに持ち込んだのだ。

 これで早くも2点をリードしたザルツブルク。そこから南野は実質的に右サイドハーフのポジションで相手の左SBに対応するなど、守備面でのハードワークも目立ったが、58分にハットトリックの瞬間が訪れた。左からのクロスに再びファーサイドから飛び込んで合わせようとするが、一度は相手DFにクリアされる。しかし、そのセカンドボールをFWソリアーノがヘッドで落とし、南野が冷静に右足で流し込んだ。

 さらに中盤からのサイドチェンジを正確なパスで折り返し、ジョシプ・ラドセビッチのミドルシュートによる追加点をアシストした。オーストリアのKurier紙が“Minamino-Festspiele”(南野祭り)と表現する試合は80分に相手CBアルベルト・プラダが2枚目の警告で退場。1人多くなったザルツブルクは韓国代表FWのファン・ヒチャンがPKでチームの6点目を決め、ゴールラッシュを締めくくった。

 リーグ戦では第5節以来のフル出場を果たし、試合の主役となった南野はチームのトップとなる今季9得点目、公式戦では10点目となった。ここまでリーグ戦における446分のプレー時間で9得点は約50分間に1点という驚異的な得点率を記録していることになる。言い換えれば、ここまでそれだけ出場時間が少ないということでもある。

 南野を主に2列目で起用するオスカル・ガルシア監督はここまで20歳で10番を背負うバレンティノ・ラザロを優先しており、前線では同年代のファン・ヒチャンをベテランのソリアーノと共に重用する。しかし、前々節のヴォルフスベルガー戦で2得点、さらに今回ハットトリックを達成するなど獅子奮迅の活躍を見せた南野の評価が上がることは間違いない。

 清涼飲料メーカーの大手レッドブルが所有するザルツブルクはドイツのブンデスリーガで2位を走るライプツィヒと実質的な姉妹クラブであり、昨夏には4人の選手が移籍している。ザルツブルクで3シーズン目の南野がさらに得点数を伸ばせれば当然そうしたチャンスも出てくるが、そのためにもスタメンを確保してアピールを続けたいところ。もちろん、そうした活躍はここのところ遠ざかっている日本代表の復帰にもつながるはずだ。

《文=河治良幸》

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