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17/02/06【ブンデス】原口元気、待望のゴールでヘルタに3試合ぶりの勝利をもたらす。

待望の今季初ゴールで監督にアピールした原口(写真:Getty Images)

キックオフから61秒で今季1点目を記録

 ウィンターブレイク明け3戦目となる第19節、ヘルタ・ベルリンがインゴルシュタットをホームに迎えた試合で日本代表MFの原口元気にとって待望の今シーズン初ゴールが生まれた。開始1分、自陣のビルドアップからGKルネ・ヤルステインのロングキックをFWのベダド・イビシェビッチが高い打点のヘッドで競り落とすと、相手のDFマルティン・マティプが目測を誤る。クリアしそこねたボールをFWサロモン・カルーが拾い、そのまま左スペースを抜け出す。

 右サイドハーフでスタートしていた原口は得意のスプリントでファーのスペースを駆け上がり、落ち着いたポジショニングから、イビシェビッチとバレンティン・シュトッカーが詰めたゴール前をグラウンダーでマイナスに抜けたボールに合わせ、右足のインサイドキックで流し込んだ。ブンデスリーガで今季2番目の早さとなる61秒でのゴールを決めた原口。これまでも何度か似た形のチャンスはあったが、最後のところで合わずに逃してきた。しかし、そうしたシチュエーションは原口の十八番とも言えるものであり、可能性を信じて飛び出した結果が先制ゴールに結び付いた。

 このゴールがヘルタ・ベルリンにとっていかに貴重かは、ここまでのチームのデータが物語る。ヘルタ・ベルリンは今季のリーグ戦で先制ゴールをあげた場合、ここまで8勝2分けという圧倒的な戦績を残していたのだ。また過去5試合で1勝4敗と低調な結果に終わっていたが、その間に前半の得点は第17節のレバークーゼン戦で44分にシュトッカーがあげた1ゴールのみだった。

 こうなると堅守速攻をベースとするヘルタ・ベルリンは俄然、優位に試合を進められる展開となった。攻守の切り替わりから自陣のサイドを突かれるシーンはあったものの、GKヤルステインを中心とした守備陣が粘り強く対応し、途中から左サイドにポジションチェンジした原口も豊富な運動量を発揮。走行距離11.45km、スプリント回数はチーム最多の32回を記録するなど存在感を示し、勝利の立役者となった。

 ウィンターブレイク明けから2試合続けて途中出場だった原口は2月1日の練習で足首を負傷し、インゴルシュタット戦での出場を危ぶまれていたが、見事な活躍でパル・ダルダイ監督にアピールした。指揮官から開幕前に“ノルマ”として提示されたのは6ゴール6アシストという数字だった。原口が持ち前の活動量でチームを助ける資質を備えていることは指揮官が誰より認めているはずだが、アタッカーとしての役割も求められるサイドハーフを任せるにはゴールやアシストと言った結果も求められる。

 第2節の同じくインゴルシュタット戦で2アシストを記録して以来、ゴールもアシストも無かった。最終予選で4試合連続ゴールをあげている日本代表とは戦術的な役割や守備の負担に違いはあるものの、ここから数字でもしっかりと積み上げていくことができれば、ハイレベルなポジション争いの中でもスタメン出場のチャンスは拡大するはず。現在チャンピオンズリーグ出場圏内から勝ち点「1」差の5位に付けるヘルタ・ベルリンが終盤まで上位を争うためのキーマンの1人であることは間違いないだろう。

《文=河治良幸》

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