リーガエスパニョーラリーガエスパニョーラ

17/01/11【WOWOW リーガコラム】前半戦チーム別MVP=後半戦要注目選手

(写真:Getty Images)

 前回のコラムでは監督のことを書いたので、新年の1回目は選手のことを書こう。ここに紹介する各チームの前半戦MVPは、そのまま後半戦の注目選手となる。

レアル・マドリード MVP:コヴァチッチ 次点:モラタ、セルヒオ・ラモス

コヴァチッチは最も伸びた選手。技術だけでなく馬力があって当たりが強く運動力がある。気性の激しさで目立っていた荒いプレーも減った。ジネディーヌ・ジダン監督好みのカゼミーロからレギュラーの座を奪う可能性もある。モラタは控えながら貢献度の高さはBBCより上。S・ラモスは奇跡的なゴールで救世主となった。

バルセロナ MVP:メッシ 次点:ピケ

大袈裟に言うと、攻撃のメッシ、守備のピケが前半戦のバルセロナのすべてだった。試合の支配力を失ったチームでピケはピンチを救い続け、攻撃が手詰まりになった時には必ずメッシが現れてゴール、パス、ドリブルで異次元のプレーをした。メッシが乗っているバルセロナは欧州一、世界一クラス。

セビージャ MVP:エンゾンジ 次点:ビトロ

リスキーなホルヘ・サンパオリ監督のプランは、CBの前にいるエンゾンジが1対1で強さを見せるからこそ成立する。前半戦だけで世界を代表する守備的MFに成長した。ビトロは相手を跳ね飛ばして突進するドリブルで、スペイン代表でも欠かせない選手となった。

ビジャレアル MVP:トリゲロス 次点:サム・カスティジェホ

類稀なパスセンスに磨きをかけ、狭いスペースで絶妙のスルーパスを出せる点では随一。タッチ数の多さで貢献する選手ではないから代表に呼ばれないのが残念。S・カスティジェホはサイドもトップ下もこなせる器用さに、今季はセンタリング、シュートと得点の匂いがするプレーが増えた。

レアル・ソシエダ MVP:ベラ 次点:イジャラメンディ

選手全体の成長量ではリーガナンバー1のチームでも2人は傑出していた。ベラはドリブル、アシストだけでなく今季は課題のシュート力が上がり、タメを作る仕事もこなす上にケガが少ない。タイミング良く飛び出してボールを奪い、的確にさばくイジャラメンディは、R・マドリードが注目した才能がやっと花開いた。

アトレティコ・マドリード MVP:カラスコ 次点:なし

期待外れの攻撃陣の中で唯一、伸びた選手。両足で強烈なシュートが撃てる上にスピードがあるから、DFはどちらから来るか予想できず、エリア内の1対1では絶対的な強さを見せる。チーム全体はレベルダウンしたので次点はなし。

アスレティック・ビルバオ MVP:ジェライ 次点:ベニャ

ガンが見つかり長期休養となってしまったが、ジェライは冷静沈着なプレーと1対1の強さでミスの多い同僚ラポルトをカバー。ベニャは正確なパスとFKで、代表入りしたベティス時代を彷彿とさせるレベルの高いプレーを見せている。

エイバル MVP:乾貴士 次点:ペドロ・レオン

乾の11月、12月のプレーは、これまでリーガで見せた日本人のパフォーマンスの中で最高のもの。正確なトラップ、切れ味のいい対角線ドリブルと振り幅は小さいがパンチ力あるシュートはスペインメディアにも絶賛されている。パス能力は高くとも運動量が物足りなかったペドロ・レオンは、今季は消えることがなくなり、新加入でリーダーとなった。

エスパニョール MVP:ジェラール・モレーノ 次点:ディエゴ・ロペス

G・モレーノは典型的なカウンターチームのキラータイプ。スピードある縦への飛び出しから正確なフィニッシュへ素早く持ち込む。余計なことはせず華はないが非常に効率的。D・ロペスはクラブの無失点記録を樹立し、ベテラン健在をアピール。

ラス・パルマス MVP:ロケ・メサ 次点:ジョナタン・ビエラ

ロケ・メサはどこにでも顔を出しボールをもらいに行く機動力と、緩急を付ける判断力に優れた攻守両用のMF。跳ねるようなプレーはモドリッチを彷彿とさせる。J・ビエラはファンタジスタという形容がぴったりの華のあるプレーを楽しそうに披露。

マラガ MVP:サンドロ 次点:なし

体の強さと強烈なシュートにFKを任される精度も合せ持つ。飛び出すスペースが必要だから、ショートパス主体のバルセロナでは光らなかったが、カウンターチームにはうって付けのFW。スペイン代表入りも間近だろう。

アラベス MVP:マルコス・ジョレンテ 次点:テオ

ボランチのマルコス・ジョレンテの最大の特徴は、気の利いたプレーができる判断力とボールを失わない体の強さがある。まだ10代のテオは馬力とテクニックを兼ね備えた超大型SB。

セルタ MVP:イアゴ・アスパス 次点:グイデッティ

運動力とテクニックもあるがI・アスパスの最大の魅力はハートではないか。ひたむきにボールを追い、決めてやるという気持ちでボールをねじり込む。スペイン代表の正FWとしても定着。前半戦のリーガMVPかもしれない。グイデッティも熱いタイプでファンの心をつかんでいる。

ベティス MVP:ホアキン 次点:ルベン・カストロ

キャリアの最後に自分の愛するチームで一生懸命やっている姿がMVP。気まぐれだった天才肌のホアキンが、今は懸命なプレーでアウェイファンからも拍手されるようになった。ビクトル新監督になって復活し、ゴール量産のR・カストロがもう1人のカリスマ。

デポルティーボ・ラ・コルーニャ MVP:アンドネ 次点:ライアン・バベル

「努力は報われる」という言葉がアンドネにはぴったり。前線に1人で張って戦う彼にサッカーの神はゴールという結果を与えた。とんでもないスピードとシュート力でレベルの差を見せ付けていたR・バベルが、冬の移籍を表明したのは残念。もう半年、完全復活を待っても良かったのでは。

レガネス MVP:マントバーニ 次点:なし

DFリーダーでキャプテンのマントバーニは、チームの絶対的なリーダー。リーガではあまり見なかった5バックの真ん中でリベロ役をしているので、カバーリングとボール出しを兼ねるこのポジションの特徴を学ぶためにも注目したい。

バレンシア MVP:ジエゴ・アウヴェス 次点:なし

チーム全体が低調だったことで、50%に迫る驚異的なPK阻止率でピンチを何度も救った彼が光ることになった。抜群の反応力はもちろん、わざとサイドを空けたり蹴る前に相手に話かけたりの駆け引きも上手い。

スポルティング・ヒホン MVP:メレ 次点:なし

将来スペイン代表を背負って立つと言われるCBがMVP。チームが劣勢で守備の時間が長いことが、まだ19歳の彼を急速に成長させる皮肉な結果になっている。強さはないが先に体を入れてボールを奪う判断力が抜群。

グラナダ MVP:クエンカ 次点:なし

本来はウインガーのクエンカが、後ろ掛かりにならざるを得ないチーム事情によって、右SBで起用され奮闘中。守備と攻撃の二刀流をこなした。ブエノ、サンペール、クルヒンが期待外れ、ボガの才能も開花せぬままのチームで唯一の希望となった。

オサスナ MVP:セルヒオ・レオン 次点:なし

4ゴールは物足りないが、最下位チームが浮上するとすれば昨季2部得点王の彼が活躍するしかない。2タッチ以内でゴールするという典型的なキラータイプだけに、周囲とのコンビが良くなる後半戦は期待できる。(原稿ここまで)

《文=木村浩嗣》

スペイン・リーガエスパニョーラの生放送予定

リーガエスパニョーラ第18節

・バルセロナ vs ラス・パルマス
 1月14日(土) 深夜0:00〜(生中継 WOWOWライブ
・アトレチコ・マドリード vs ベティス
 1月14日(土) 深夜2:20〜(生中継 WOWOWライブ
・デポルティーボ vs ビジャレアル
 1月15日(日) 朝4:35〜(生中継 WOWOWライブ
・スポルティング・ヒホン vs エイバル(乾貴士)
 1月15日(日) 深夜2:15〜(生中継 WOWOWライブ
・セビージャ vs レアル・マドリード(清武弘嗣)
 1月16日(月) 朝4:35〜(生中継 WOWOWライブ

Copyright (c) Jupiter Telecommunications Co., Ltd. All Rights Reserved.