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16/12/06【ブンデスレポ】キャプテン&ボランチの酒井高徳が苦しむ名門のリーグ初勝利に大きく貢献

今季の初勝利に貢献したキャプテンの酒井(写真:Getty Images)

苦しい戦いが続いているHSV

 最下位のハンブルガーSV(HSV)が16位ダルムシュタットのホームに乗り込んだ試合。HSVにとって今季の初勝利を演出したのはキャプテンマークを巻くボランチの酒井高徳だった。

 前半の30分に酒井は左に流れてボールを持つと、同サイドの高いポジションを取ったDFマティアス・オストルツォレクに縦パスを通す。そこから中でボールを受けたMFルイス・ホルトビーがディフェンスを引き付けて左サイドに戻すと、FWフィリップ・コスティッチが鋭い振りで左足クロス。最後はFWのミヒャエル・グレゴリチュがダイビングヘッドで合わせた。

 そこから一進一退の攻防が繰り広げられる中で、HSVのマルクス・ギズドル監督が3枚目の交代(ニコライ・ミュラー→アーロン・フント)を使った直後の90分に酒井のアシストからHSVの追加点が生まれた。カウンターから中央をドリブルする酒井は左ワイドを走るオストルツォレクに絶妙なパスを送ると、相棒のボランチは迷うことなく左足を振り抜きゴールの左隅に突き刺した。

 90分を振り返ればアイルランド代表MFクレインヘイスラーを攻撃の中心とするダルムシュタットのチャンスもあったが、HSVはボランチの酒井とオストルツォレクが中央をタイトに守り、DFデニス・ディークマイヤーとDFドウグラス・サントスの両サイドバックが左右の仕掛けを封じた。

 ダルムシュタットのノルベルト・メイアー監督が立て続けに攻撃の交替カードを切ってきた時間帯はHSVとしても正念場だった。セカンドボールからDFスルが放ったシュートが正確に枠を捉えていれば、そこで同点になっていただろう。だが、ギズドル監督がシーズン途中の就任から築くコンパクトな組織はなかなか崩れず、酒井を攻守の軸にコンパクトな統率が保たれていた。

 10月16日のDFBポカール(ドイツカップ)に酒井がボランチで起用されて勝利に貢献し、5日後のケルン戦でも続けてボランチを任された酒井は「ちょっとチームをオーガナイズするのが難しいと感じましたね」と正直な気持ちを語っていた。それからチームも酒井も徐々にパフォーマンスを上げていたが、ついに勝利をあげた。

 戦術的にチームを機能させながら、局面の“ツバイカンプフ”(1対1の勝負)で一周り二周り大きな選手にも簡単には負けない。行動によってチームに影響を与え続けてきや酒井は11月16日のホッフェンハイム戦を前にキャプテンに指名され、そこから1勝2分と状況を好転させることに一役買っている。まだ勝ち点7で17位に上がったにすぎず、降格圏にいることは変わらない。しかし、酒井を心身の軸にまとまったチームが浮上のきっかけを掴む勝利になったかもしれない。

《文=河治良幸》

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ブンデスリーガ第14節

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