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16/10/25【プレミアレポ】精力的な起点の動きから“らしい”ゴール。岡崎慎司の進撃が再び

今季初のフル出場を果たした岡崎(写真:Getty Images)

献身的なプレーに加え、ゴールも奪って猛アピール

 プレミアリーグの第9節はクリスタル・パレスをホームに迎えたレスター・シティが3−1で勝利。クラウディオ・ラニエリ監督も選手たちを称賛した試合にあって、主役級の活躍を見せたのがリーグ5試合ぶりの先発となったFW岡崎慎司だ。ミッドウィークにチャンピオンズリーグのコペンハーゲン戦(1−0でレスターが勝利)が行われたこともあり、エースのFWジェイミー・バーディーはベンチスタート。岡崎は新加入のアルジェリア代表FWイスラム・スリマニと4−4−2の2トップを組んだ。

 レスターが高い位置からの仕掛けで立て続けにチャンスを作る中、岡崎が相手GKのミスキックを奪った直後のループシュートはゴールの枠をそれ、MFリヤド・マフレズのカットインからのシュートに頭で合わせたボールもわずかにクロスバーを越える。前半0−0のままなら嫌な雰囲気を漂いそうな状況で、岡崎とスリマニがコンビネーションで中央突破を狙ったところから、スリマニが粘り強くパスをつなぎ、ムサの鮮やかなミドルシュートによる先制ゴールに結び付いた。

 1点リードして迎えた後半も守勢に回ることなくアグレッシブに試合を進めるレスターにあって、スリマニのやや手前で縦の関係を作る岡崎は2列目の4枚に前を向いてボールを持たせる格好の起点として機能した。そこからゴール前に入り込んでフィニッシュに絡む姿勢がゴールに結び付く。

 左サイドでムサとMFダニー・ドリンクウォーターが突破を試みると、パレスのDFジョエル・ウォードがファウルでムサを倒してしまう。だが、レフェリーはレスターの有利と見て流し、左に流れてきた岡崎がボールを拾ってDFクリスティアン・フクスにつないだ。そこからゴール前に走り込むスリマニに合わせようとしたドリンクウォーターのクロスはDFダミアン・ディレイニーのアクロバティックなブロックに阻まれるが、そのこぼれ球を岡崎が右足で流し込んだ。

 左で一度ボールをつないだところから、ドリンクウォーターのクロスが放たれる瞬間は相手DFのジョエル・ウォードより手前に位置していたが、そこからディレイニーがボールに飛び込んで体に当てる直前に誰よりも速くスピードアップして、まるで味方のラストパスをダイレクトでシュートに持ち込む様に、右足を振り抜いている。

 実にストライカーらしいゴールを決めた岡崎は満面の喜びでガッツポーズを作った。これで2−0としたレスターは自陣でブロックを作る局面が多くなり、何度か守護神GKキャスパー・シュマイケルの好セーブに救われたが、そこから効果的なカウンターの起点になったのも岡崎だった。

 さらにCKからフクスの見事なミドルシュートで3−0としたレスターは終盤にMFヨアン・キャバイエの一矢報いるゴールを決められたものの、3−1で勝利を飾った。岡崎はフル出場。攻守に奮闘しながらゴールと言う仕事をやってのける。FWとしての存在価値を今季において初めて証明する試合となった。

「自分はキープもそうだし、苦しいところにランニングして、そういう臨機応変さを自分はやれるといいと思うし、センターFWに入る選手はそういうことが求められるというのがやっと整理で来たというか。自分がやるプレーはレスターも代表でも一緒というのは整理できた」

 結局出番の無かったオーストラリア戦の前日にそう語っていた岡崎。彼の活躍は本人の自信になることはもちろん、序盤戦から苦しい試合が続いていたレスターに光明をもたらすものになるかもしれない。

 前線で精力的にボールを追い、幅広く起点を作って攻撃を縦に加速させるためには岡崎の様な選手こそ必要だということだ。また岡崎とスリマニがうまく縦の関係を作ることで機能したことは、ここまで2得点と本領を発揮できていないバーディーに刺激を与え、同時にエースに頼りすぎないオプションをもたらす。

 第9節にして、ようやく“らしい”試合を実現したレスター。その象徴的な存在となった岡崎の進撃が再び始まりそうだ。

《文=河治良幸》

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