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16/09/30【リーガ】ナスリは今季初黒星のセビージャを救えるか

セビージャの中でナスリの状態は上向き(写真:Getty Images)

内容の悪さが結果にも出たセビージャ

 今季初黒星を喫したセビージャは内容に結果が付いてきた感じだ。内容の悪さから言えば、初黒星は前々節ベティス戦でもその前のエイバル戦でもさらにラス・パルマス戦でもビジャレアル戦でもおかしくなかった。アスレティック・ビルバオ戦(×1-3)では65%もボールを支配しながら枠内シュートはナスリのゴールとなった1本だけ。相変わらず後方から前線にボールが渡らず、自陣で回しているだけという状態が続いている。唯一の朗報はナスリの調子が上がってきていることだが、週中に試合があるとサンパオリ監督は6~8人を入れ替える極端なローテーションをしているので、彼が今週末起用されるかどうかはわからない。ビルバオで出番がなかった清武も27日の欧州チャンピオンズリーグ(CL)リヨン戦に出場しなければ今週末に使われる可能性が高い。というわけでキーマンには、またもやサンパオリ監督を選ばなくてはならない。

 そんなセビージャとの対戦だからアラベスにもチャンスがある。アラベスはグラナダに3-1で快勝。得点はすべて相手のDFのミスによるものだったが、内容的には優勢だったから順当な結果だった。特に良かったのがセンターFWのデイベルソン。昨季レバンテ時代もプレーが途切れるとファンの応援を煽るような熱い選手だったが、それはチームが変わっても同じ。左SBのテオ、ダブルボランチのダニエル・ジョレンテ、マルコス・ジョレンテ、左ウイングのイバイと、ペジェリーノ監督のオーソドックで不動の4-2-3-1の中で個人技が際立っている。キーマンはプレスをかけてセビージャのボールロストを誘いそうなデイベルソン。 (第7節 セビージャvsアラベスの放送予定はこちら

2試合勝利から遠ざかっているレアル・マドリー(写真:Getty Images)

現実路線のレアル・マドリーは2戦連続ドロー

 レアル・マドリーがビジャレアル戦に続き、ラス・パルマスとも引き分けた(△2-2)。シュート26本(うち枠内11本)で1点という効率の悪さに相手の唯一のカウンターがゴールになるという不運が重なった。内容は悪くなかったが、明らかに改善の余地があるのは試合の入り方だ。様子見でスタートしエンジンがかかるのは後半という形が続いているのは、今季のプレースタイルの変化が影響しているのかもしれない。ラス・パルマス戦レアル・マドリーのボール支配率は41%だった。カウンターには絶対の自信があるからか、前からプレスをかけず相手のミスを待つ受け身の姿勢が目立っている。パスワークで相手を従属させねじ伏せる、強いレアル・マドリーの姿はまだ見ていない。選手時代ファンタジスタだったジダンだが監督としてはスタイルにこだわらない現実路線らしい。だが、今節ホームのエイバル戦は下がって待つわけにはいかないだろう。

 メンディリバル監督のチームはソシエダ相手に2-0で快勝。相手の退場者はシュートをハンドで防ぐことによって生まれており、11人対11人の時点ですでに優勢だった。乾はベンチ入りせず。右サイドのペドロ・レオンは左右の足から正確なセンタリングを上げ続けているし、追加点は左サイドのベベの強烈なシュートだった。ホタも好調だから乾が出場する可能性は高くない。レアル・マドリーのキーマンは、注目という意味でロナウド。体がキレておらずラス・パルマス戦は途中交代させられ仏頂面だった。エイバルは水を得た魚のようなペドロ・レオン。辛酸を舐めさせられたレアル・マドリーにはぜひ恩返ししたいところだろう。(第7節 レアル・マドリードvsエイバルの放送予定はこちら

 エスパニョール対ビジャレアルはカウンターチーム同士の顔合わせだが、ゴールへのプロセスが違う。エスパニョールは遠慮なくロングボールを蹴ってくるが、ビジャレアルはワンタッチパスを繋いでくる。少ない人数で攻め切るエスパニョールに対し、ボールに触りながら攻撃参加するビジャレアルは人数をかける。前節エスパニョールはアグレッシブなプレスでセルタのパスワークを寸断することに成功したが、単発のロングカウンター頼りで攻撃のイニシアティブを握れなかった結果、試合終了直前に連続失点し0-2で敗れた。壊すことはできるが作ることはできない。キケ・フローレス監督に常につきまとう課題だ。

 ビジャレアルはオサスナに3-1で楽勝した。ボールを奪うと相手の弱点左SBの背後を突いてチャンスを作り、パトのゴールで先制、PKで2点目、サンソネが駄目押しの3点目を決めた。前々節ソシエダ戦でセンターサークル付近から超ロングシュートを決め話題を集めたサンソネがキーマン。エスパニョールの方は、フィジカルな中盤の中でぶつかり合いに加わらず、唯一繊細なプレーを見せていたレジェス。 (第7節 エスパニョールvsビジャレアルの放送予定はこちら

エスパニョールに2-0で勝利したセルタ(写真:Getty Images)

セルタは昨季の大勝を再現できるか

 セルタ対バルセロナと言えば、昨年の4-1が思い出される。あの時はボール支配率で下回ったセルタがカウンターで次々と襲いかかったのだったが、同じ展開になるかはともかくバルセロナのポゼッション、セルタのカウンターという構図は変わらないだろう。ノリートが抜けた穴はボンゴンダが埋めつつあり、右サイドのシストもエスパニョール戦で自陣から独走しシュートを決めるなど調子が上がってきている。オレジャーナが復帰しトップ下に入れば面白いゲームが期待できるだろう。キーマンはとにかくどんなボールにも食い付く根性の塊のようなアスパス。バルセロナ相手に波乱を起こせるとしたら、彼の泥臭いプレーが必ず絡んでいることと思う。

 バルセロナはスポルティングに5-0で大勝した。メッシが負傷中のチームを背負ったのは2ゴールのネイマール……ではなくて2アシストと相手の退場を誘った右SBのセルジ・ロベルト。本来はMFだがダニエウ・アウベスが抜けたポジションのファーストチョイスになっている。最後は大差がついたが81分に3点目が入るまでは接戦で、勇敢なスポルティングをファンは誇らしく思っているに違いない。キーマンはゴール前に立ちはだかりピンチをしのぎ続けたピケ。“ピッケンバウアー”なんて呼ぶメディアも現れたほどの鉄壁ぶりである。(第7節 セルタvsバルセロナの放送予定はこちら

 バレンシア対アトレチコ・マドリーは上り調子同士の顔合わせ。前々節アラベスから初勝利を挙げたバレンシアは、レガネスに2-1で逆転勝利して連勝。アラベス戦は微妙なPKが決勝点になり、レガネス戦の1点目はGKへの反則を審判が見直すラッキーなものだった。だが、この運に今まで見直されていたのだ。ナニー、ロドリゴ、ムニール、サンティ・ミナ、ガジャとアタッカーはそろっているのでツキが変われば一気に上昇気流に乗る可能性もある。キーマンはエンゾ・ペレス。攻撃はタレントに任せるとして、ボランチの彼とマリオ・スアレスが安定しないとアトレチコ・マドリーの攻撃を防ぎ切れないだろう。

 アトレチコ・マドリーは開幕から2試合引き分けた後は3勝1分。デポルティーボ戦では相手の退場で数的有利になってからは圧倒的に攻め続け、ガメイロのアシストからグリーズマンがゴールをこじ開けて、1-0で勝利した。シメオネ監督の頭痛の種はこの試合でヒメネスとアウグストが負傷し守備的な選手が手薄になっているところ。28日の大一番CLバイエルン戦の疲労を引きずれば、今週末の苦戦は必至だ。キーマンはセカンドトップで起用され、相棒のグリーズマンをゴールゲットに専念させているコレア。ボールに食い付き、ドリブルを仕掛けと意欲的なプレーで、ガメイロから先発の座を奪っている。

《文=木村浩嗣》

スペイン・リーガエスパニョーラの生放送予定

リーガエスパニョーラ第7節

・セビージャ vs アラベス(清武弘嗣)
 10月1日(土) 夜11:00〜深夜1:20(生中継 WOWOWライブ
・レアル・マドリード vs エイバル
 10月2日(日) 夜1:20〜深夜1:20(生中継 WOWOWライブ
・エスパニョール vs ビジャレアル
 10月2日(日) 深夜1:20〜朝3:35(生中継 WOWOWライブ
・セルタ vs バルセロナ
 10月2日(日) 深夜3:35〜朝5:50(生中継 WOWOWライブ

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