プレミアリーグプレミアリーグ

16/08/18【プレミア】前年王者が史上初の黒星スタートとなった開幕節

チェフの守るゴールを2度も破ったコウチーニョ(写真:Getty Images)

アーセナルとの打ち合いを制したリバプール

 他国のリーグに先立って、プレミアリーグが開幕した。開幕節で最も注目を集めたカードは、いきなり実現したアーセナルとリバプールというビッグクラブの直接対決だろう。思うように補強が進んでいないアーセナルは、DFローラン・コシールニー、DFペア・メルテザッカー、DFガブリエウを負傷で欠くアーセナルは、新加入のイングランドU-21代表DFロブ・ホールディングとDFカラム・チェンバースがセンターバックに入った。対するリバプールは、FWダニエル・スターリッジ、MFジェームズ・ミルナーを負傷で欠いたが、DFラグナル・クラバン、MFジョルジニオ・ワイナルドゥム、FWサディオ・マネといった新戦力が先発に入った。

 攻撃的な特徴を持つ両チームの激突は、激しい点の取り合いとなった。アーセナルは28分にFWセオ・ウォルコットがPKをGKシモン・ミニョレに止められるが、その1分後に流れの中から先制点を挙げて汚名返上する。

 対するリバプールはMFフィリプ・コウチーニョの鮮やかな直接FKで前半のうちに同点に追いつくと、後半は猛攻を仕掛ける。49分にワイナルドゥムからのパスを受けたMFアダム・ララーナがトラップから流れるような動作でシュートをゴールに突き刺すと、56分にもDFナサニエル・クラインのクロスをゴール前でコウチーニョが合わせてリードを2点に広げる。さらに63分には新加入のマネが切れ味鋭い突破でDF2人をかわして豪快にシュートを決めて、4-1と勝利を決定づけた。

 ホームのファンからブーイングを浴びたアーセナルもFWアレックス・チェンバレン、チェンバーズがゴールを返すが、反撃もそこまで。両チームとも守備面に不安を残したが、リバプールが攻め切り勝ち点3を手にしている。 

新天地での開幕戦に強いイブラヒモビッチは期待通りにゴール(写真:Getty Images)

 新監督を招いたマンチェスター勢も勝利

 ジョゼ・モウリーニョ監督の就任に加え、大型補強で話題を集めるマンチェスター・ユナイテッドは、ボーンマスと対戦した。ユナイテッドにとっては、4試合未勝利という鬼門のアウェーゲームだったが、40分に相手のミスを逃さずにMFフアン・マタが先制点を決める。チェルシー時代にはモウリーニョ監督に放出要員とされたマタは、コミュニティーシールドで途中出場しながらも、途中交代を命じられたため、指揮官との関係に亀裂が走ったかと思われたが、先発起用に最高の形で応えてみせた。

 この先制点を皮切りに、ユナイテッドはFWウェイン・ルーニー、FWズラタン・イブラヒモビッチと、ゴールを決めるべき人がしっかりと結果を残して3-1の勝利を飾った。

 ジョゼップ・グアルディオラ監督が就任したマンチェスター・シティは、デイビッド・モイーズ新監督の率いるサンダーランドと対戦し、2-1で勝利した。4分にFWセルヒオ・アグエロのPKで先制したシティは、71分にFWジャーメイン・デフォーにゴールを許して同点にされる。それでも87分にMFヘスス・ナバスがオウンゴールを誘発して、辛くも勝ち切った。 

チェルシーの新戦力カンテは、ダイナミズムと安定をもたらした(写真:Getty Images)

レスターとチェルシーは、昨季と違う流れになるか?

 昨季王者のレスター・シティは、プレミアリーグに昇格して勢いのあるハル・シティに1-2で敗れた。前年王者が開幕戦で敗れるのは、史上初めてという不名誉な歴史をつくってしまったが、優勝メンバーの主力2人を欠いたことが響いた。一人はチェルシーへ移籍したMFエンゴロ・カンテ、もう一人はベンチスタートとなったFW岡崎慎司だ。チームのために戦える2選手を欠いたチームの戦いぶりについて、クラウディオ・ラニエリ監督は「選手たちはハードワークしていたが、チームとして良くなかった」と、不満を口にした。

 レスターが夢のようなシーズンを過ごした一方、悪夢のシーズンを過ごしたチェルシーは、アントニオ・コンテ新監督の下、理想的なスタートを切った。前半をスコアレスで終えて迎えた後半、チェルシーは高い位置でボールを奪ったDFセサル・アスピリクエタがエリア内で倒されてPKを得る。これを昨季は第35節までゴールのなかったMFエデン・アザールが決めて1-0とリードする。

 67分にはMFディミトリ・パイェのCKからウェスト・ハムDFジェームズ・コリンズに同点ゴールを許したが、コンテ監督は次々と攻撃的なカードを切ると、終了間際の89分に信頼してピッチに残していたFWディエゴ・コスタが劇的な決勝ゴールを挙げた。力のこもったガッツポーズを見せ、ファンとハイタッチを繰り返す新しいイタリア人監督は、早くもスタンフォード・ブリッジの観衆のハートをつかんだようだ。

開幕戦ドローのサウサンプトン。吉田は定位置をつかめるか(写真:Getty Images)

第2節で吉田麻也のサウサンプトンはユナイテッドと対戦

 第2節では、マンチェスター・ユナイテッドが、日本代表DF吉田麻也の所属するサウサンプトンと対戦する。大型補強をしたユナイテッドは、いよいよ史上最高額の移籍金で獲得したMFポール・ポグバが起用できることとなる。かつての宿敵であるモウリーニョ監督が、オールドトラフォードのファンにどのように迎えられるかも楽しみなポイントだ。

 開幕戦でワトフォードと引き分けたサウサンプトンは、昨季の主力が多数移籍し、ロナルド・クーマン監督までエバートンに引き抜かれてしまった。大きなメンバー変更があった中、開幕戦にフル出場した吉田はイブラヒモビッチを抑えることで、新監督にアピールしたいところだ。

 今節、大きな注目を集めるのは、開幕戦をともに落としたアーセナルとレスターの対戦だろう。アーセナルからのオファーを断り、レスターに残る道を選んだFWジェイミー・バーディーは、今季初ゴールを挙げて自身の決断が正しかったことを示したい。ラニエリ監督が再びチームのために戦える岡崎を先発起用すれば、主軸を欠くアーセナル守備陣だけに、ゴールする姿も見られるかもしれない。(第2節 レスターvsアーセナルの放送予定はこちら

《文=河合拓》

イングランド・プレミアリーグの生放送予定

プレミアリーグ第2節

・ワトフォード vs チェルシー
 8月20日(土) 夜10:53〜深夜1:15(生中継 J SPORTS 2
・レスター vs アーセナル(岡崎慎司)
 8月20日(土) 深夜1:15〜朝4:00(生中継 J SPORTS 2

Copyright (c) Jupiter Telecommunications Co., Ltd. All Rights Reserved.