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16/05/25【CL決勝プレビュー】2年ぶりのマドリード・ダービーを制するのは

まもなくシーズン最後の大一番が行われる(写真:Getty Images)

万全の状態で臨めるアトレティコ

 チャンピオンズリーグ(CL)決勝が、28日にイタリア・ミラノのサンシーロで行われる。対戦するのはレアル・マドリーとアトレチコ・マドリーというマドリードを本拠地に持つ2クラブだ。2013-14シーズンの決勝でも実現したマドリード・ダービーで、再び欧州の頂点に立つクラブが決まる。

 その2年前の対戦では、試合は接戦となった。36分にDFディエゴ・ゴディンに先制点を許したレアル・マドリーだったが、後半アディショナルタイムにDFセルヒオ・ラモスが同点ゴールを決めると、延長戦で3ゴールを奪って4-1で勝利。史上最多となる10度目のCL制覇を実現した。レアルは2年前の再現を狙い、アトレチコはリベンジを目指すこととなる。

 試合は再び堅い展開になることが予想される。決勝まで9勝2分け1敗のレアルは、1試合あたりの失点数が0.42と今大会参加チームの中で最も低い。一方のアトレチコも0.58で全体の2位という数字になっている。直近の対戦となった2月のリーグ戦の試合では、アトレチコがFWアントワーヌ・グリーズマンのゴールで1-0の勝利を収めている。ポゼッション率で34%対66%、シュート数でも9本対15本と下回ったが、ハードワークを怠らずに耐え抜き、勝利を手にした。

 熟成度という点では、アトレチコが上回っているはずだ。11-12シーズン途中に就任したディエゴ・シメオネ監督は、全員がチームのために戦うグループをつくり上げた。チームの一体感は強く、タフで安定感のある戦いぶりは、2年前のチームを上回っている。準々決勝でバルセロナを2試合合計3-2で破り、準決勝ではバイエルンとは2試合合計2-2ながらもアウェーゴール数で決勝進出をつかんだ。優勝候補の2クラブを破った自信とリーガでの優勝争いに最終節まで絡めなかった悔しさは、彼らがタイトルへ突き進む原動力になるだろう。

 13-14シーズン当時の守護神GKティボー・クルトゥワ、得点源のFWジエゴ・コスタはチームを去った。それでもGKヤン・オブラクはクラブ史上最多となるリーガ24試合の無失点試合を実現した守備を支え、グリーズマンも今季の公式戦で32ゴールを挙げている。またFWフェルナンド・トーレスが、シーズン終盤の10試合で7ゴールを挙げて好調を維持している点も心強いところだ。2年前の試合では選手のコンディションが整わず、MFアルダ・トゥラン(現バルセロナ)は欠場、ジエゴ・コスタとDFフィリペ・ルイスが試合中に負傷するアクシデントに見舞われたが、万全の状態でこの試合を迎えられる。

現役時代も対戦した両監督(写真:Getty Images)

ジダンは監督就任1年目で欧州の頂点に立てるか

 対するレアルは、今季途中にクラブのレジェンドであるジネディーヌ・ジダン氏が監督に就任。選手時代に欧州の頂点に立ったこともあるジダン監督の下、公式戦25試合で20勝3分け2敗の好成績を残しており、リーガではシーズン終盤の12試合を全勝している。監督就任1年目で欧州の頂点に立つことになれば、09年にバルセロナを率いていたジョゼップ・グアルディオラ監督以来の偉業達成となる。

 また、得点王の座こそFWルイス・スアレス(バルセロナ)に譲ったFWクリスティアーノ・ロナウドだが、シーズン35ゴールを記録。リーガで6シーズン連続30得点以上を記録した史上初の選手となった。13-14シーズンのCLで、キャリアハイの17ゴールを挙げているが、決勝で2ゴールを挙げれば、その記録も更新できる。

 このC・ロナウドに加え、FWガレス・ベイル、FWカリム・ベンゼマの『BBCトリオ』が機能するかどうかが、レアルの生命線だ。アンカーにMFカゼミーロが入り、チームのバランスは良くなったものの、組織力、安定感では、アトレチコには及ばない。一糸乱れぬアトレチコの守備組織に対し、どれだけ粘り強くボールを動かして、わずかな隙に付け込めるか。今季はペナルティーエリア外からリーガ最多となる13ゴールを記録しており、アトレチコの守備ブロックの前から、BBCトリオや中盤で先発出場が予想されるMFトニ・クロースやMFルカ・モドリッチの放つミドルシュートも強力な武器となる。

 互いに累積警告や退場によって出場停止になる選手はいない。アトレチコは、MFチアゴ・メンデスが負傷から復帰し、主力の欠場はない。対するレアルはDFラファエル・バランが負傷のため出場できないが、S・ラモスとDFペペの2CBがいるため問題はないはず。

 レアル・マドリーが2年ぶり11回目の栄冠を手にするか、アトレチコ・マドリーが史上23クラブ目の優勝クラブになるか。一瞬たりとも気の抜けない試合になりそうだ。

《文=J:COMサッカー編集部》

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